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story.33 ページ34

昼食の時間になり、団員たちとテーブルを囲み、さきほどキドと一緒に作ったクリームシチューを口に運ぶ。

 「やっぱりAさん元気ないですよね……?」
 「だよな。最近ずっとじゃないか?」

 珍しくエネちゃんとシンタローの意見が一致している。

 「そうっすよね。何かあったなら聞くっすよ?」

 「お姉さんが元気ないの、遊園地の帰りからじゃない?」

 「友達なら……守りたい……」

 「私も、なんだって力になるよ!」

 「……うん!私も頑張ってみる……!」

 「俺たちは仲間だからな」

 皆が暖かい言葉をかけてくれた。

 本当にメカクシ団の皆は優しいな……なんてのんびり考えてる場合じゃなくて……!

 「私はいつも通り元気だよ。……心配かけてごめんね?」

 そうしている間も、カノだけは周りを切り離して食事を進めていた。

 やっぱり私、嫌われてるのかな……。……ごめんね。私、嘘ばっかりだよ。

 「あれ、カノさん具合でも悪いんですか?」
 「やけに静かだな?」

 「……え?そ〜う?な〜んか面白いことないかな〜って考えてたんだけど……あ、もしかしてキド心配し__痛い痛い痛い!!」

 カノが言い終わる前に、キドがカノの腕を曲がってはいけない方向にねじった。

 カノは今、何を考えていたの?

 やっぱり、君の方が嘘はお得意ですね。

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作者名:夜桜
作成日時:2017年9月24日 0時

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