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story.3 ページ4

中に入って来たのは、赤いジャージを着た男の人。こんな真夏なのに暑くないのだろうか。いや、それを言ったら、キドさん……?とかいう人も長袖のパーカーを着ているし、緑のつなぎの人も見るからに暑そうな服装だ。
 「ねえ、お兄ちゃんジャージとか暑苦しいんだけど!?」
 「いや、それを言ったらコイツも同じじゃねーかよ!長袖のパーカーに毛布なんて被って!」
 モモちゃんのお兄さんに思いきり指を刺される。そうだ、私も暑そうじゃないいか。何故今まで気づかなかったんだ。
 「う、うあぁっ!ごっ、ごめんなさいっ!毛布取ります!取ります!!」
 ああ、何でまた焦ったようなしゃべり方を……。自分のあまりの格好悪さに「うぅ……」と呻き声が漏れる。
 「ご主人ったら、それだからモテないんですよ!その子怖がってるじゃないですか!」
 何処からともなく明るい声がお兄さんに話しかける。
 「こ、怖がってなんかっ……!!」
 「そう?でもお姉さん震えてたよ?」
 気づいたら横に立っていた小学生位の男の子に言葉を遮られる。その男の子の後ろには背の高い男の人が無言で立っている。
 「震えてないっ!怖がってないから!」
 男の子の言葉を思いっきり否定する。
 猫目の人に、「さっきからそこ、こだわるよね〜」と笑われる。
 でも、ここで怖がっていると思われる訳にはいかない。また口を開こうとした時、
 「よし、全員揃ったな?自己紹介を始める」
 と、キドさんが場をまとめた。

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作者名:夜桜
作成日時:2017年9月24日 0時

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