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story.1 ページ2

「わああああああっ!!!」


 そんな叫び声をあげながら目を覚ました。此処は何処だ?何があった?どうなっているんだ?脳みそが一斉にフル稼働し始め、心臓が一気に高鳴る。
 ガバッ!と飛び起きると、そこには猫目の男の人がいた。
「あ。目、覚ましたみたいだね!おっはよ〜。」
 突然話しかけられる。これは、もしかすると危ない感じなんじゃないだろうか。誘拐、とかそういう類いの物じゃ……。
 そう思った瞬間、情けなくも私の体はガタガタと震え出す。
「あっ……あ……あ……えと……」
 残念すぎることに、顎まで震えてしまい上手く喋ることができない。
 じわじわと目に溜まっていく涙を堪え、何とかならないかと必死で考える。

猫目の人は、吹き出しそうになりながらそんな私を見ていたと思えば、また口を開いた。
「やだな〜。そんなに怖がらないでよ〜!」
「怖がらないでよ」と言う姿は、言葉とは裏腹に嘘臭すぎる。どう考えても信用できない。

 ん?待てよ。「怖がらないでよ」?私は今怖がっているように見えていたのか?
「怖がってなんていませんっ!!!」
 まずい。変に本気になってしまったではないか。

 「ぷくくっ」と猫目の人の笑い声が部屋に響く。……しかし、その声は「うぐっ!!」という呻き声にに変わる。

 驚いて振り替えると、お腹を押さえてうずくまる猫目の人の後ろに、冷たい目でそれを見下ろす女の人が立っていた。

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作者名:夜桜
作成日時:2017年9月24日 0時

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