【火神大我】素直になれないお年頃〜part2〜

You are special*37 ページ8

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「あー、面白かったね!! どーせ火神は見てなかったんだろうけど」


「み、見てたっつの!!」




上映中、火神は違うこと考えてる感じで


やっぱラブストーリーは苦手だったかな......?




「次は、コメディとか格闘系のやつ見ようね」


「は?」


「いや、火神でも楽しめるような映画ってこと」




「お前、どっかで頭打ったか?」




は?


何を言い出したかと思えば


また失礼な発言。




無意識だろうけど。




「お前がオレに気遣うとか信じらんねぇ」


「だ、だって2人とも楽しくないと意味ないじゃん!! 私だってちょっとは優しいの!!」




「オレは、お前と一緒なら何でも楽しいから気にすんな」


「は?」




火神は、ただ本音を言っただけという感じで


唖然とする私を見て、不思議に思ってる。




「あっそ......」


「は? 何怒ってんだよ」


「怒ってないし!!」




顔がどんどん赤くなっていくのが分かる。


こんなの、火神に見せられるか!!




「あ、電話だ」


「出ろよ」


「分かってるし」


「お前、いちいち可愛くねーな!!」




「もしもし?」




電話に出れば、聞こえたのは母さんの声。


内容は、久々に兄が帰ってくるから家に戻ってこいってこと。




「え、ちょっと!! 今日だけはホント勘弁......って、切られたし!!」


「なんだったんだよ」


「用事できたから、家に帰らないといけなくて......」


「そっか、じゃあ送る」




あれ、案外あっさりしてる......




火神は寂しくないのかな?





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