【火神大我】素直になれないお年頃〜part2〜

You are special*31 ページ2

*火神side




「くそっ、繋がんねぇし!!」




４回もAに電話をかけているものの


全然、出てもらえない。


完全に嫌われたな......




まぁ、当然といえば当然だよな。


今のAに興味ありませんみたいな態度取ってたに等しい。




けど、そんなの誤解なわけで




きっと、Aが２年前の女って


この先、永遠に気づかなかったとしても




オレは、おそらくAに好きだって言ってると思う。




それを早く伝えたいのに




「うおおおおおお!!! なんで繋がんねぇんだよ!!」


「火神くん、うるさいです」


「おう、わり......って、おおおおぉぉぉぉおお!!? なんで黒子がいるんだよ!!

　ここ、オレの家なんだけど!!」


「鍵が開いていたので入りました」




不法侵入だろ!!




「それより、Aさんに電話ですか?」


「ああ、けど繋がんねぇ」


「僕のケータイから掛けてみます」


「え」




黒子は自分のケータイを取り出し


耳にあてて




「あ、もしもし? Aさん、こんにちは」





繋がってるし!!


オレどんだけ嫌われてんだよ!!




すると、黒子は急にオレの前にケータイを差し出して




これを使って話せってことか......




オレはケータイを受け取って




「もしもし」


『あれ、テツくん急に声変わったね。風邪ひいたー?』


「いや、えっと......オレ火神」




『は?......ちょっ、“オラ悟空”みたいなノリで言わないでよ!!


　てか、なんで火神なわけ!? 切るから』


「ちょっ、待てって!!! 1つだけ!! 1つだけ聞いてくれよ!!」




「今日の夕方６時に、西公園で待ってっから。ぜったい来いよ!!?」




それを言い終えた瞬間


ブチっとケータイが切れた音が。




あいつ、ちゃんと聞いてから切ったのか?




「と、とにかく６時にAと会うわ」


「頑張って下さい。泣かせたら顔面にイグナイトパスです」


「パスを顔面にすんなよ!!」




あいつは、ちゃんと来てくれるだろうか......


けど、チャンスはきっとこれしかねぇ。




絶対、絶対......_______________________




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