図書室のあの子【まふまふ】 ページ1
*
美人なあの子はいつも図書室にいる。
放課後、西日に照らされながら本を読んでいる姿は息をのむほど美しいと評判だ。
「......見てみたいな」
僕は興味半分で、図書室をのぞいてみることにした。
そして、重厚そうな木製のドアを開けると、そこに彼女はいた。
「綺麗......」
ゆっくりと本のページをめくる彼女は、本当にきれいだった。
まるで絵の中から抜け出してきたみたいだ。
「こん、にちは」
僕が思わず声をかけると、彼女は本から僕の方に視線を向けてふわっと微笑んだ。
「こんにちは」
「っ____!」
みるみるうちに頬が熱くなるのを感じる。
彼女が微笑む姿はまるで天使のようだった。
「明日も、いますか......?」
「はい」
優しく頷いてくれる彼女はやっぱり美しかった。
そして、その笑顔に僕は胸がキュンとしたのを感じた。
ああ、これが恋なんだって思って。
僕は高鳴る胸を押さえながら、初めて自分から女の子に名前を聞いた。
「名前は、何て、いいますか......?」
「Aです」
どこからやってきたのか。
爽やかな風が僕たちの間を通り過ぎていった。
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のん - あああああ終わってしまった。。。とっても面白かったです!カシオペアさんは私の尊敬する作者様なのですよ(*^^) 次は「冬恋」とかでないかなぁ。 (2017年11月9日 22時) (レス) id: 8384e80fee (このIDを非表示/違反報告)
カシオペア(プロフ) - Orangeさん» こちらこそリクエストありがとうございました!大好きだなんて恐縮です...!最後まで読んでいただいたこと、心からの感謝を申し上げます。 (2017年11月7日 22時) (レス) id: f1dfa475f4 (このIDを非表示/違反報告)
Orange(プロフ) - リクエストありがとうございました!!!最後の方とか特にドキドキしました…!! カシオペアさんの小説の構成や書き方が本当に大好きなのですごくすごく嬉しいです(;▽;) そして『秋恋』の完結までお疲れ様でした!いろいろなお話が詰まっていて面白かったです(*^^*) (2017年11月7日 22時) (レス) id: 93052e6160 (このIDを非表示/違反報告)
カシオペア(プロフ) - のんさん» ありがとうございます…!凄く嬉しいです。またのリクエストお待ちしております。 (2017年11月3日 22時) (レス) id: 972c361b83 (このIDを非表示/違反報告)
のん - あああああああ遅くなってしまった・・・リクエストありがとうございました。終わり方ぜんぜん変じゃないですよ。面白かったです。ああ私もそんな物語書けたらいいのになぁ 次のリクエストもよろしくおねがいします! 応援してます!! (2017年10月31日 20時) (レス) id: 8384e80fee (このIDを非表示/違反報告)
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