六話 ページ8
「ソファ?あー…いや、それは、」
少し渋る碧棺さん。
「もしかして、気を遣ってくれてます?」
「あ?別にそんなんじゃ……」
口ごもる。そうなんですね。お優しい。
「今日会ったばかりの怪しい奴と同じベッドで寝るなんて、誰だって嫌ですよ。」
この人はヤクザで若頭。命を狙う奴だっているはず。急に金も家も無くなったなんて男、よく考えりゃ怪しさ満点。警戒するのが当たり前。
「ほんと俺、全然ソファで構いませんよ!」
そう言って俺は寝室を出ようとした。
「待て。やっぱベッドで寝ろ。」
が、呼び止められる。
「え?いや、流石に碧棺さんにソファで寝てもらう訳には、」
「違ぇ。俺もベッドで寝る。てめぇがどんな奴だろうが、俺様に舐めたマネすりゃぶっ殺せばいいだけだ。」
碧棺さんはそう言って、ベッドに潜り込んだ。
やっぱり男前だ。…ちょっと怖いけど。
「あ、ありがとうございます。」
俺は碧棺さんにつづき、おずおずとベッドに潜り込んだ。
「…おやすみなさい。」
「おお。」
_______
数日後、俺は引越し業者へ面接に行き、無事採用となった。
「って訳で、明日から俺、働いてきます!」
と、碧棺さんに報告をしていると
__コンコン
突然、事務所のドアが軽やかにノックされた。
「入りますよ。」
そう言って入ってきたのは、入間さん。と大きいハーフっぽい男。ああ、多分この人が毒島メイソン理鶯さんだな。
「邪魔をする。」
「あ?理鶯まで連れて、何の用だよ銃兎。」
面倒くさそうな顔をする碧棺さん。
「少し白鞍さんの様子を見に来ただけです。理鶯は、白鞍さんのことを話したら興味をもった様だったのでついでに連れて来ました。」
「へぇ。そりゃまたご苦労なこった。」
「貴殿が白鞍 Aか。小官は毒島メイソン理鶯だ。好きに呼んでくれて構わない。」
理鶯さんが俺に近づき挨拶をする。
「は、はい!宜しくお願いします!」
「ちなみに理鶯は、元軍人なんですよ。」
銃兎さんの補足に、だからこんな話し方なのかと納得する。
「そうだ。これから皆で食事にでも出かけないか?」
「…急ですね。というか、珍しいですね。理鶯から誘うなんて。」
「白鞍は、芯の強そうな良い目をしている。もう少し話をしてみたくなった。」
何それ、嬉しいこと言ってくれるじゃん。
理鶯さんの言葉に俺はは思わず頬を緩めた。
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kabi89639329(プロフ) - ムニエルさん» そうですね!お話を全部読み返してみると他のディビジョンもちょいちょい漢字になっていたので、気づけた限りでですが直しておきました!ご指摘有難う御座いました。 (2020年11月11日 22時) (レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
ムニエル(プロフ) - 横浜じゃなくてヨコハマだと思いますよ〜漢字ではなく全てカタカナだったかと思います (2020年11月11日 21時) (レス) id: f8f9255459 (このIDを非表示/違反報告)
kabi89639329(プロフ) - レイさん» 本当ですね!!直しておきました。ご指摘して下さって、有難う御座いました!! (2020年10月28日 17時) (レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - こんにちは!プロローグの発泡というところですが、発砲だと思います。 (2020年10月28日 11時) (レス) id: a6221f0838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙悟浄 | 作成日時:2020年8月9日 15時