* 人 間 の 急 所 * ページ22
西川 side
『はーるーきーさん!』
7「ぐえぇっ」
『起きてください!』
見てください、外!めっちゃ晴れてますよ。早くみんなで登別温泉行きましょう!と勝手に俺の部屋に入ってきて、人が寝てる上にダイブしてくる。
11月の北海道はめちゃくちゃ寒いのに容赦なく布団を剥ぎ始めるA。まるで、日曜日に動物園に行くって約束したお父さんと子どもの図。
この後、卓さんところの部屋と上沢のところの部屋の住人を起こしに行くんですから、早く起きてください。と今度は、寝てる俺の上に乗っかってくるA
7「ほんま、お前元気やな」
『おはようございます』
7「今、何時?」
『7時30分です』
早っ。上に乗っかってるAは、俺の布団を持って目えキラキラさせてるし。はあ。あと5分だけ寝たいなぁ。と思う。慎吾みたいに股間を蹴られんように5分だけ寝かせてもらう方法。
7「A、こっちおいで」
『何ですか?ぎゃっ』
前からギュッと抱きしめて、ホールドしていない手で落ちそうな布団をかける。あと5分寝かして。と言っても何の返事も返ってこなくて。不思議に思って腕の中を覗けば、真っ赤な顔のA
7「どないしたん?」
『恥ずかしいから顔、見ないで!』
俺に顔を見られないように頭をぐりぐり胸に押し付けてくる。朝風呂に入ったんやろうか、シャンプーのええ匂いもする。
7「A」
『はい』
7「Aちゃーん?」
『何ですか!!』
7「そんなに怒らんと、遥輝さんに顔見せてやー?」
何ですか。とぶっきらぼうに答えながらチラッと俺の顔を見る。あ、これめっちゃ可愛い。
7「めっちゃ可愛いやん」
『もう!バカ言わないでください』
7「ほんまの事やもん」
『そうやって何人も女の人を落としてきたんですね。そうなんですね』
私は絶対に落ちませんからね!起きてください!とモゾモゾし始める。ほんま可愛い。抱きしめる力を強める。
7「A、ちょー可愛いやんか。遥輝さん、チューしたる」
『ほんま、いりません!』
チューとか何ですか。いらないですよ、全く欲してない!と睨み始める。
7「はい、チュー」
『はい、チュー。やないですよ!」
7「!!!いっっったーーーー!!」
Aの頭が、俺の頭を直撃。人間の急所は股間だけやないんです!起きてくださいね!とベットから抜け出して、部屋を出る。あいつ、ほんまにたくましいわ。
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作者名:歌子(かこ) | 作者ホームページ:https://bit.ly/35Iex9O
作成日時:2018年8月10日 11時