それはまるで魔法のように【３】 (ページ21)

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＊結婚相手の条件＊ページ21

You side

『簿冊見て、品名とか確認して、とりあえず今わかる情報を入力したら大丈夫やから。あとは無線を聞け』

《わかりました。》

『てか始めて？』

《はい》

『わからんくなったら、また電話してきてええから。今日、金曜日やから日勤の人は帰るの早いし、今はみんな出場してるし、１人やからテンパったんやろ？』

《さすが先輩、わかってる》

『わかってる。ちゃうねん。もうしっかりしてや？私４月にはいなくなんねんから。電話切ったら取らなあかん情報、LINEしたるから。ほなね』

ブチッと電話を切るとみんなこっちを向いて何やらニヤニヤしている。

『…何ですか？』

7「いやぁ？頼れる先輩やな」

30「＂絶対忘れるからメモれ。絶対。これ命令や。＂だってー」

15「しっかりしてるねー」

64「上沢も剛も同い年なんだから、Aちゃんくらいしっかりしてくれな、先輩困んで」

12「はーい」

15「頑張りまーす」

結局使わなかった鉛筆とメモ帳を電話の横に置いて卓さんの隣に戻ると、Aちゃん危険物持っとると？と言いながら、卓さんが乙４の免状を見せてくる。

『卓さん、乙４もってるんですか！』

9「工業高校やったから取らされた」

『そうなんですね！私も持ってますよ』

お揃いですね、と私の免状も見せる。甲種やん！めっちゃスゴいやん！と何故だか卓さんに褒められる。

9「最近の写真やん。つまらんばい」

『甲種取ったの去年ですもん。卓さんの免状、高校生ですか？』

9「そう」

『学ランやないですか！変わってないですね！』

男子の学ランええですよね。うちの学校ブレザーやったんですよ。放課後学ランデートとかしてみたかったですわ。いーなあ。学ラン。と言うと

15「慎吾とデートしたの？」

『え？何で慎吾？高校生の時、彼氏いなかったわ』

12「今までいたことないの？」

『それ今言うこと？』

7「ええやんけ、酒の席なんやし」

私のことはよくないですか？と言っても、もうここにいるメンバーの彼女事情なんて知っとるから、つまらん。やからAの話が１番今、盛り上がんねん。と遥輝さん。

『今、彼氏もいないし好きな人もいません。はい、終わり』

30「好きなタイプは？」

『……健康な人、衣食住の考え方が似ている人、沈黙が苦じゃない人』

64「それ好きなタイプやなく、結婚したい人の条件やない？」

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