家出、助けます。【梵天】

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そして、見事に変装が完了した蘭と竜胆。



2人とも髪色をダークブラウンに変え、
黒のカラコンを装着。
首元の刺青は、特殊メイクで綺麗に隠されている。



蘭は、いつもの綺麗なセットを崩しており、



竜胆は、短髪のウィッグをつけている様で、セットを崩した蘭にそっくりだ。




春 「…おめーら、何遊んでンだよ。」





2人は九井の自室に戻ってきた。
一瞬目を丸くした三途と九井に、




どっちも蘭ちゃーん！と言ってみせる、蘭。
にやにやする、竜胆。




いいからさっさと行け、と、溜息をついた九井に怒られる。



九井から偽造した会員証を受け取り、
2人はそれぞれの会場へ向かった。
















蘭 「たっだいまー。蘭ちゃんが2人、帰ってきましたよーっと。」




竜 「…マジ、香水きつかった、あのババァ…。」




九 「早かったな。」




蘭 「そりゃまぁー、向こうから勝手に寄ってきてくれたから。な、りんどー？」




竜 「あぁ。ココ、これ、頼む…。
だめだ、俺、シャワー浴びてくるー。」




蘭 「あっ、こら竜胆、先に俺浴びるー！
ココちゃん、これも頼んだ！」





2人は仕事用のスマホを九井に渡して
シャワーを浴びに行った。




スマホの中には、
何人かの女の写真と、
誰かのスマホの画面のスクショが入っている。



女は、情報をペラペラ喋ってくれた、お節介な女達だろう。



そして、スクショは、見たことのない男と、
その男のものと思しきメールアドレス。



何と、2人とも同じ男の写真。
つまりはこの男が、大人しい女を探している常習犯ということだろう。




俺たちが追っている男なのか、
それともただの結婚詐欺師か…。




男は、蘭や竜胆と比べれば見劣るが、
なかなかの色男。
目鼻立ちは整っており、黒髪短髪の爽やかそうな青年。
年は俺たちと変わらないくらいか？




ここまで情報が出揃えばあとは早かった。





婚活パーティーのホストとなっている会社に
ハッキングして、
男のデータを拝借。




登録されていたのは、
職業から趣味、女性のタイプまで、
いかにも女が食いつきそうなプロフィール。





調べてみると、名前と職業は偽造。
まぁ、全て偽造だな。






そして、
スクショのメールアドレスから、調べていくと、
女達に教えていた名前や、会員名とは
違う名前が出て来た。

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