#11 怪我 ページ12
夜。バイト帰りに自転車を引いて歩いていた。
キイキイ、とうるさい錆びた自転車のヘッドライトと街灯の控えめな明かりが足元を照らす。今日の天気は曇り。星空は見えなかった。
住宅街の中の道路を小走りで駆けていく。すると前から人影が見えた。夜に見ると怖い感じの顔のおじさんとこの前サインをもらった九条天だ。パチっと目があったが、サインもらっただで知り合い顔はできないので素通りしようとした。
だが、ちょっとそちらを見ると、小さい女の子が後ろについてっているのが分かった。
振り向いて目を凝らすと、小さい頃見慣れた女の子だったような気がした。
後ろを向いて歩いているせいで、自転車に足をひっかける。
「でぇぃやっ！？」
横に転んで奇声をあげる。どんなギャグ漫画でもこの驚き方をした人はいないと思う。自分でも聞いたことのない声だった。
その声を聞かれたのか三人が振り向いてこちらによってきた。
恥ずかしすぎる。まじで消えたい。
「だ、大丈夫ですので・・・・」
引きつった笑いで人の方を向くと女の子が私の顔をじっと見つめている。見覚えがあるような、ないような。青みがかった髪。大きな目。見慣れた小さい頃と変わらない可愛らしい姿。街灯が逆光で確証はないけれど。
すると幽霊のような顔をしたおじさんが私に手を差し伸べる。
「あぁ、傷ができているね。家も近いし処置をしてあげよう」
私が『あ』と言う一文字を遮るようにおじさんに立たされ家まで連れて行かれる。女の子と喋るのを躊躇う微妙にツンとした雰囲気だったので一言も喋らずに来てしまった。自分の傷を見てみるが、スネの部分に1センチほどの浅い縦傷がついていただけだった。家に連れて行かれるまでではない。怪しいところを感じながらも玄関に招かれてしまった。
「あの、そんなに深い傷じゃないし大丈夫なので」
帰ろうとするがおじさんはニコッと笑って私を奥に招く。血もそんなに出てないし大丈夫なんだけれど。
ソファに座らされおじさんにお茶を出される。怪我を治してくれる様な素振りはなく、唐突に話をされた。
「君は声も器量もそこそこ良いね。良い素質を持っていると思う。」
「はっ？」
向かいのソファに座ったおじさん。絶対怪しい商売だ。逃げないと。
「アイドルにならないか。」
「えっ」
突拍子のない言葉に目を見開いた。
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なつめみく - ええええ？！神！！すげーはまった！！なんか、たまきってめっちゃ可愛い！！今まで三月推しだったから盲目すぎて三月にばっか結婚しようとかいっちゃってたけどたまきも推しになりそー！！！がち可愛い！！！ (9月28日 16時) (
レス) @page26 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年7月13日 22時
