54日目 ページ9
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「えっと…これは?」
「いや、私もこの前頭撫でてもらったとき悔しいけど安心したし、気持ち楽になったから」
そう言いながら私は悠仁くんの頭をぐしゃぐしゃ撫でる。
そして手を離し筆ペンを手に持ち再びスケッチブックに向き合った。下を向き筆を走らせながらこう言う。
「今回の任務、何があったのか深くは聞かないけどさ。我慢しなくていいんだよ、悠仁くん」
「なーに言ってんのAさん。呪術師やってたらこんなの当たり前なんでしょ?」
「…当たり前だけど、呪術師も人間だよ。
笑う時は笑って、怒る時は怒る。そんでもって今は我慢しないで泣く!」
「そーれーにー」と私は悠仁くんの両頬を軽く引っ張った。私はひたすら悠仁くんの頬をこねくり回す。
「子供が我慢するな!悠仁くんまだ15でしょ!そうだよ15歳なんだよ!!なにそんな若いうちから我慢してんの!!」
「んなこと言ってるけどAさんだって19でしょ!?」
「19なんてほぼ大人だからいいんだよ!!私は!いいの!!」
「なにそれ理不尽!!」
両頬を手で押え私を見ながら悠仁くんはそう言った。
すると数秒後、悠仁くんの目からポロポロ涙が溢れ出る。
そして私は涙を拭っている悠仁くんにこう言った。
「…涙が止まるまで一緒にいてあげるから。
………うーん。私ってばいい先輩すぎない?」
「一言余計なんだけど。本当そういうとこ五条先生そっくりだね」
それを聞いた私はさっきより強く悠仁くんの頬を引っ張り、抓った。
許しません、いくら悠仁くんでも私をアイツと同じにするのは許しませんよ。ええ、絶対に許しません。
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せう(プロフ) - 不穏が漂ってきてしまってきたな、、、、いやだあああああ!!!(楽しみにしてます) (2021年4月15日 23時) (レス) id: 71865eb671 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 過去編の話をみてみたいです。 (2021年4月15日 23時) (レス) id: 226fa6ece3 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 更新楽しみにしてます。頑張ってください (2021年1月21日 19時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
あかり510 - フォォォォォォォォォォォォオオオオ!!!!続編おめおめです〜!!これからも無理しない程度に更新頑張ってください!^ - ^((矛盾 (2021年1月17日 11時) (レス) id: 3f067938ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コンペーと | 作成日時:2021年1月17日 1時