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46話 ページ46

急いで産屋敷家に向かうと、Aは縁側のある庭に訪れた。

実際そこに御館様は居た。


『お呼びでしょうか』

「A、頼みがあるんだ」


以前よりも少し弱っている気がする御館様。

Aは黙って御館様の話に耳を傾けた。


「天元の奥方三人と、連絡が途絶えたらしい」

『え』

「今、天元には遊郭での鬼討伐の任務を与えていてね」

『……遊郭?』


Aは想像してしまった。

が、すぐに霧散させて、話に集中した。


『それで、まさか私に、潜入しろと?』

「そうではなくてね。
しばらくの間、天元を手伝ってあげてほしい」

『……』


Aはその任務を聞いて、黙り込んだ。


「しのぶや蜜璃では、場所がね……」

『……そうですね、確かに私に持ってきてくれてありがたい話です』


遊郭。

人の欲に塗れた世界。

Aはその世界を思い浮かべて、拳を握る。


『二人が行かないように、私が手伝いますよ。
宇髄の頼みを』

「任せたよ、A」

『御意』


Aは立ち上がると、一瞬で消えた。

御館様はその気配に、目を閉じる。


「やはり、鬼側にも、何かがあるな」


その言葉には、たくさんの意味が込められていたのであろう。



それからAが宇髄と合流しようと、待ち合わせ場所に着いてAは驚いた。


「いや、なんで三人もいんのよ。馬鹿なのアホなの、どっちなの」


そこには炭治郎と善逸と伊之助が居た。


「よォA!聞いたぜ、派手な大怪我負ったって?」

『そのド派手な回復力で生きてるんですけど。
じゃなくて、なんで三人も居るのよ』

「女手が必要なんだよ」


宇髄の言葉と、三人の様子を見て、Aは察した。


『胡蝶ちゃんに殺されてたよ、間違いなく』

「それも派手だな!!」


そんな様子の宇髄に、Aはため息を吐いていた。

横で宇髄が三人に指示を出している間に、Aは雷生に言う。


『雷生、お願いがある。
実弥に伝えて』

「分カッタ」


飛び立った雷生を見送った。

心配ではあるものの、Aは話を聞こうと輪に入った。

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作者名:やぁと | 作成日時:2021年10月19日 21時

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