検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:83,374 hit

33話 ページ33

三人の大きな技が合わさった結果。

Aのところにいなかった煉獄は、Aと場所を入れ替わり


『ちょっと……』


代わりに。

Aの代わり、煉獄の体に猗窩座の腕が貫通していた。

それでも猗窩座の虚空の拳を胸に受けたAも、吐血して倒れた。


「死ぬ…!!死んでしまうぞ、杏寿郎!!鬼になれ!!鬼になると言え!!
お前は選ばれし強き者なのだ!!」


猗窩座の言葉に、煉獄は幼い頃、母から貰った言葉を思い出した。

それを思い出した煉獄は猗窩座の首に刃を入れる。


「オオオオオオオオ!!」


雄叫びを上げる煉獄に、猗窩座は空いている手で殴ろうとするも、それすら掴んだ煉獄。

急所を貫通されながらも、ここまで出せる煉獄の力に驚いていた。

その時に煉獄のとは反対からも刀を首に受け、背中にAが張り付いていた。

三人がやり合っているときだった。

夜が明け始めた。

焦る猗窩座に対して、二人は必死に猗窩座を離そうとはしなかった。


それでも、強かったのは猗窩座だった。

炭治郎の大声が響く中、Aは煉獄の隣に立った。


「お前は生き延びたか、石黒」

『本当なら、私がそこにいるはずだった』

「もしそうしてたら、俺は不死川に殺されたかもしれんな」


その言葉に、Aは涙が溢れそうになった。

それでも必死に堪えて、炭治郎に目を向ける。


「もうそんなに叫ぶんじゃない」


その一声に、全員が煉獄を見る。


「腹の傷が開く。君も軽傷じゃないんだ。
竈門少年が死んでしまったら俺の負けになってしまうぞ。
こっちにおいで、最後に少し話をしよう」


最後。

その言葉を聞いて、Aは唇を噛み締め、拳を握った。

煉獄は向かい合った炭治郎に話し出す。


「思い出したことがあるんだ。昔の夢を見た時に」


それは生家にある手記のこと。

炭治郎が言っていた「ヒノカミ神楽」についての手がかりになるかもしれないこと。

そう語っている間にも、煉獄の胸に刺さったままの猗窩座の腕が散り始めていた。

34話→←32話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
173人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:やぁと | 作成日時:2021年10月19日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。