第六章〜二人の女〜 ページ19
雪「すいません」
百合「はぁ。もういい。とにかく、この家の者を呼ばないと」
雪「ん？ここって…」
百合「すいませーん！」
？「はーい」
ガチャッ
？「どなたでごさいましょうか？」
中から出てきたのはこの邸の主人の召使いであろう小柄で綺麗な女性だ。
もし、自分が男だったらたぶん惚れただろう。それくらい可愛いと思う。
？「あ、あの…」
その小柄な女性は我たちを見てキョロキョロしている。
百合「あぁ。済まなかったな。俺は、霧島百合というものだ。少しここの邸の主人に用があってやって来た」
？「霧島百合様！？」
その小柄な女性は俺の霧島百合という名に反応した。
百合「ど、どうした」
？「いえ、霧島様のお噂は予々聞いております」
噂？俺の噂とは一体なんだ？しかも、そんな噂立てるようなした覚えなどこれっぽっちも無いぞ。
百合「なぁ、その噂とは一体なんだ？」
？「あぁ、その噂はですね「海？どなた？」空姉様！」
その噂の説明をしてもらおうとした時に突如もう一人の女性の乱入によりそれは遮られた。
？「ところで、あなた方はどなたかしら？」
そのもう一人の女性は、突然きた我たち少し、警戒心を出しながらこう言った。
雪「安心してください。私たちは、決して悪い者では、ございません」
？「では、なんだと言うのです？」
？「空姉様。この方は霧島百合様ですよ！」
？「霧島百合？ってあの！霧島百合！？」
百合「あ、あぁ。そうだが」
？「本当に噂通りですね」
？「でしょ！」
だから、その噂とはなんなのだ？
そんな事を考えているともう一人の女性が俺の前に来た。
そして頭を下げて(土下座して)こう言った。
？「霧島百合様。誠に誠に申し訳ございませんでした！此度の私のご無礼をどうか、どうか！お許し下さいませ！」
百合「！？な、何言ってるんだ！？顔を上げてくれ！」
？「で、ですが…」
百合が何を言っても中々、頭を上げようとしない。かなり頑固だと百合は思った。
これにずっと苦戦していると、唐突に百合はいい案を思いついた。
百合「ならば、言っても聞かないと言うのならこれは命令だ。いいか？顔をあげよ。これは命令だ」
？「めい、れい」
命令と言った瞬間に、もう一人の女性はゆっくりと顔を上げた。
百合「そうだ。それでいい」
百合はもう一人の女性に笑かけた。
百合「それでは風間様のところへ案内してくれるか？」
？「はい！」
【次回空と海】
作者からありがとうございます！&報告�、�←第六章〜風間邸〜
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作者名：如月輝夜 | 作成日時：2016年9月16日 21時
