検索窓
今日:7 hit、昨日:16 hit、合計:24,357 hit

第四章〜神社に佇む万年櫻〜 ページ13

そこから、百合達は、懸命に椿を探し続けた。

百合「椿ー!どこにいるんだーー!?」

大声で叫んでみても自分の声が響くだけだった。

百合「ん?」

叫んでいるときにふと、百合は自分のたっている周りを見た。

百合「ここはどこだ?」

気がつくと、見知らぬ場所にたっていた。
知らない環境、知らない土地…そんな恐怖が百合の脳裏をよぎる。
それから、まだ恐怖で動けないでいると…

ピカー!

百合の前が明るくなった。

百合「蝶?」

そう、百合の前を照らしていたのはあの瑠璃色の蝶だった。

ひらひら〜

蝶がどこかえ飛んで行く。

百合「あ!こら、まて!」

百合はなんとなくその蝶の後を追った。

百合「はぁ、はぁ。ちょ、ちょとまて!」

先ほどから百合はこの蝶の後をを見失わないように必死に追いかけている。
百合が息切れをしているのは、この蝶が意外と飛ぶ速度が速いからだ。

百合「一体どこに行くんだ?」

答えてくれないとわかっていてもつい話しかけてしまう。

百合「はぁ、はぁ、もう、無理…」

とうとう、体力がなくなった、百合はその場に座り込んでしまった。
蝶、には逃げられているだろう。
そう思い、前を見るため顔を上げた。

百合「え?」

前を見て、その光景に驚いた。
瑠璃色の蝶は羽を上下に動かし、そこからどこへも飛ばずにずっとその場所で止まっている。

百合「もしかして、お前は我について来い…と、言っているのか?」

百合の言った言葉と同時に蝶はどこかえ飛んで行く。

百合「はぁ〜、もう!」

百合は最後の力を振り絞り蝶の後を追った…



百合は蝶の後を無我夢中で走り続けた。
ちゃんと、蝶の後を追って確認のため前を見た。
すると、いつの間にか蝶は居なくなりまた別の場所へ来ていた。

百合「神社?」

百合が来ていたのは大きな鳥居がある神社だ。
現代では、若いカップルが肝試しに来るような場所に百合は来てしまったのだ。

百合「と、とりあえず椿を探そう」

百合は本来怖いものが嫌いだが大切な椿のため勇気を出し足を鳥居の中に踏み入れる。

百合「夜の神社はどうしてこうも暗いんだ?」

現代だったら、神社に街灯があるのだが、もちろん、そんなものは江戸時代にあるはずもない。暗い神社の中を少女が歩き回る。
何分かたって、神社の奥まで来た頃、百合の周りがやけに明るい。
なぜ?と思い見上げると…

百合「すごい!」

なんと、そこには綺麗に咲く桜の木があった。



【青き蝶の導き】

第四章〜青き蝶の導き〜→←第四章〜報せ〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
33人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 , 頭領 , 女鬼
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:如月輝夜 | 作成日時:2016年9月16日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。