帝の門と吸血鬼 第二章

八十六帝 ページ37

大型の銃を大量に召喚する
一発一発が戦車以上の威力を持つ
これを一斉放火したらどうなるかな？

グ「おい、仲間を殺す気か」

主「あぁ、こんな馬鹿でかい銃弾なんか
当たったら死んじゃうか」

スナイパー型の銃に変えてみる
これ、結構神経使ってたんだけど
今は全然キツくないし苦しくもない
お父様の研究ってこう言う時は役立つ

主「早く行きなよ、一瀬グレン隊」

グレン隊は一気に飛び出して行く
それを援護するかのように弾を撃つ
一発も逸れることなく吸血鬼を貫く
まぁこれ、操ってるから追尾型だけど

主「(接近戦は蒼月丸でやろうか…)」

邪射はどちらかと言うと遠距離型
ゼロ距離で銃弾を打ち込めるけど
できるだけリスクを背負いたくない
得た力を使い熟せるか分からない
彼らを傷つけるのも気が引けるし…

ドンッッ！！

一際巨大な音が聞こえた
見てみると、市役所の一部が爆発し
黒煙がゆらゆらと立ち込めている
あそこは五回、彼らがいるのも五回

主「グレンのやつ……、許さないから」

ビュッ

シ「A中将！？」

シノアの声など聞こえるわけもなく
救出作戦が進んでいる現場を駆ける
迫る吸血鬼達は全員斬り裂く
例え殺し尽くしても、我を見失わない
人を救う力や守る力を変えるまでは…









時「A様…！？」

クナイを投げている時雨の横を過ぎ
市役所の中に飛び込んだ
グレン、人の男を傷つけたら殴るよ
殴るだけじゃ済まないかも

トンッ

主「蒼月丸、この戦いを終わらせよう」

蒼【生かすも殺すも君次第さ】

蒼月丸を憑依化させる
青白く淡い光がほわほわと揺れる
力が漲る、溢れてくるような感覚だ
鬼の制御能力も格段に上がっている

主【全てを護れる力を私は生かす。
誰も殺さない、犠牲は絶対出さない】

青い光が鼓舞するかのように舞う
心が落ち着くような、静まるような
不思議な感覚に包まれる

主【私はもう、迷わないと決めた。
自分の為に、自分の信念の為に力を使う】

壁を斬り砕き、前へと進む
私の未来を止める者は斬り裂く

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