検索窓
今日:22 hit、昨日:41 hit、合計:386,531 hit

みせる男、みえる男 ページ15

sk side


ついに3曲目の練習が始まった。
中学の学園祭のステージで踊った曲。俺たちにとって絶対に忘れられない思い出の曲であり、ふっかが持ってきたネクタイもこの時の衣装だ。


あの時最初に学園祭に出ようと言い出したのは、意外にも阿部ちゃんだった。

ab「あのさ、一個提案があんだけど…学園祭のステージ企画に出ない?」
「お?阿部ちゃんがそんな提案するなんて、明日雪降るんじゃねーの。どして急に?」
ab「うーん別に、なんとなくの思いつき」

阿部ちゃんはそう誤魔化したけど、今思えば、親御さんにダンス部のことを認めてもらうために、なにか具体的な功績が欲しかったんだろう。

というのも、俺たちの中学では例年、学園祭のステージの中から観客の投票で最優秀賞を決めるイベントをやっていたんだ。俺たちも、おそらく阿部ちゃんの思惑通り、出るからにはこれを狙おうという流れになった。


iw「今までの最優秀賞ってどんなのだっけ」
fk「去年はバンド、その前はお笑いライブだったらしいよ」
ab「やっぱ盛り上がるのが重要なのかなぁ」

早速始まった曲目決めの話し合い。
派手で盛り上がれる曲ってことで話がまとまりかけたんだけど、何故か翔太が浮かない顔をしていた。

dt「翔太どうかした?」
そして、舘さまの問いかけに答えて、意外なことを言い出したんだ。

nb「うーん、盛り上がるのもいいんだけど、なんか埋もれちゃいそうな気がしてさ。
せっかく部活としてやってるわけだし、もっと圧倒的なクオリティで観客を惹きつけるようなステージの方がいいと思う」

ゆっくり、自分自身の頭も整理するかのように言葉を紡ぐ翔太。その言葉が転換点になって、俺たちはあえて思いっきり背伸びしたオシャレな曲で勝負をかけることに決めたんだ。

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (245 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
705人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , 雪男 ,   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:わかめ | 作成日時:2020年1月27日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。