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*最終話* ページ19

広間の襖を開ければ、そこは既に宴会場へと化していた。
斎藤さんの周りには新選組の面々が囲んでいて、あちらこちらから盃にお酒を注がれている。

その光景に、思わず私の頬は緩んだのだった。


藤堂「A!すっげぇ綺麗!」

貴女「ありがとうございます」


一番最初に私の存在に気付いたのは、円の端っこにいた平助君。
その声に全員の視線が私に向いた。

あ、あんまり見られると、恥ずかしいんだけど…。

菊月さんに助けてもらいながら、私は空けられた斎藤さんの隣へと腰を下ろす。


斎藤「………」

貴女「あの、変、でしょうか…?」

斎藤「い、いや…。とても良く、似合っている…」


目線を反らし、頬を染めながらそう言ってくれる。
それが嬉しくて、私は袖で口元を隠しながら笑った。

その時、少し俯いた所為なのか、髪に刺さった小さな桜たちが、これまた小さな音で鳴る。


原田「A…、それ…」


その音に気付いた原田さんが、私の髪に刺さった簪を触りながら呟いた。


貴女「約束、果たしましたよ」

原田「…っ。何も、こんな日に付けなくても…」

貴女「こんな日だからこそ、付けたかったんです。
年月が経ってしまいましたが、原田さんも約束を守って頂き、ありがとうございます」


私は深々と頭を下げる。
頭を下げている私には原田さんの表情も、斎藤さんの反応も分からないけれど、それでも私はお礼が言いたかったんだ。

下げていた頭を上げると、原田さんの瞳は少しだけ潤んでいるように見える。
その姿に私も泣きそうになってしまったけれど、何とか堪えて笑顔を見せた。

どれだけの時間が経ったのだろうか。
永倉さんと平助君は完全に出来上がり、人や鬼など関係なく絡みに絡みまくっている。

またそれが二人らしい。

ふと窓の外を見れば、空は茜色にかわっていたのだけれど、どうも宴会が終わる気配がない。
周りを見れば、個々が好きなように過ごしているから、私はそっと席を立って広間を後にした。

私はどうしても、この煌びやかな衣装のまま行きたい場所があったんだ。

*最終話*→←最終話:幸せになります



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まほろ(プロフ) - 馬燕さん» コメントありがとうございます!完全なるハッピーエンドを目指して走った思い出です(笑)今自分で読み返してみても誤字脱字が多すぎるので校正中なのですが、そんな中、読んで頂きありがとうございます♪ (7月12日 6時) (レス) id: 9803a15670 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 桜日和さん» 返信が遅くなり申し訳ありません(泣)私自身、原作のゲームをやり、アニメを見ていた時にまた一人、また一人といなくなっていく事が辛すぎてどうにかならないか?と考えた妄想の結果がこの物語です(笑)楽しんで読んで頂けたなら幸いです♪読んで頂きありがとうございます (7月12日 6時) (レス) id: 9803a15670 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 桜さん» 風化してしまうほど返信が遅くなってしまい申し訳ありません(泣)最高ですとの言葉、最高に嬉しいです!読んで頂きありがとうございます! (7月12日 6時) (レス) id: 9803a15670 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - ちーずまんさん» 2年前にコメントくださっていたのに返信出来ていなくて申し訳ありません(泣)薄桜鬼で一ちゃんが好きすぎて妄想が爆発して書きまくった結果が一主です(笑)原作で好きなカップリングが土千が好きなので盛り込んでみた…という裏話です(笑)読んで頂きありがとうございます (7月12日 6時) (レス) id: 9803a15670 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - りゅかさん» 2年前にコメントくださっていたのに返信出来ていなくて申し訳ありません(泣)初めて書いた物語だったので拙い文章で申し訳ない気持ちでアップしていましたが、楽しんで頂けて、しかも出会えた事に幸せだと言って頂けて私こそ幸せです!ありがとうございます! (7月12日 6時) (レス) id: 9803a15670 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年10月25日 0時

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