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10:騒がしい昼 ページ24

土方さんたちとの
お出掛けから、
約一週間が経った。

そんな今日のお昼は
何だか屯所内が騒がしい。

私が広間に行くわけにもいかず、
あの時のように縁側でブラブラと
足を振っていた時だった。




土方「A、行くぞ」




私を呼びに来たのは土方さんで、
そちらを見やれば
今日は浅黄色の羽織を着ている。

何処かに連れて行ってくれる…、
という訳ではなさそうだった。

不思議そうにしていると、
土方さんは詳しく話をしてくれた。




土方「会津藩から正式な出動要請が来た。
お前にも手伝って欲しい」

A「姉様は行くんですか?」

土方「ああ。千鶴も行く」




姉様が行くなら、
私は行かない方がいいのでは?

同じ顔がいたら嫌でも目立ってしまう。

私が渋っているのが分かっているはずだけど、
土方さんは引こうとはしない。




A「分かりました。
それなら、私は皆さんとは別行動します」

土方「はぁ?!そんなわけにはいかねえだろ!」

A「姉様と同じ顔の人物が一緒にいては、
具合が悪いでしょう?」




土方さんは悩んでいるのか、
顎に手を置いて思案していた。

それならば、これならどうだろうか?




A「山崎さんと同じ
監察方に(ふん)してはどうでしょう?
それなら顔も隠れますし、山崎さんと同行できます」

土方「……監察方の隊服に予備はねえよ」

A「山崎さんがよろしければですが、
貸して頂ければ大丈夫です。
少々大きくても何とかなりますから」




土方さんはすぐに山崎さんを呼び、
事情を話す。
山崎さんも二つ返事で承諾し、
準備をしに去って行った。




A「後で追いつきますから、
先に行ってください」

土方「分かった。迷子になるなよ」

A「大丈夫です!
山崎さんに付いて行きますから」

土方「それ、山崎がいなかったら
迷子になるって言ってるようなもんじゃねえか」




痛い所を突かないでください…。


土方さんは少しだけ笑うと
「後でな」と言い、走って行った。
少し縁側で待っていると、
山崎さんが真っ黒い監察方の服を持って来た。




山崎「それは君にやろう。
好きなように使ってくれ」

A「いいんですか?」

山崎「時間がない。準備は手早く願いたい」

A「分かりました。すぐに準備します」




すぐに部屋へ戻り、山崎さんが渡してくれた
真っ黒い監察方の服を広げる。

山崎さんは細いのに、服は大きい…。

小さいよりはいいけれどさ…。

****→←9:混血



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斎藤ようこちゃん(プロフ) - こちらこそです。 (2020年5月22日 17時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» 何度も読んで頂きありがとうございます!これからもよろしくお願いします☆ (2020年5月22日 8時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - コメントお願いします。嬉しいです。何度も読んでます。 (2020年5月21日 22時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» こんにちは!レスが遅れてしまい、申し訳ありません。気に入っていただけたようで嬉しいです♪こちらは完結しておりますので、最後まで楽しんでいただけると嬉しいです!コメントありがとうございます☆ (2020年5月21日 21時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - はじめまして。素敵な作品です。気に入りました (2020年5月16日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年8月27日 9時

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