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…良かった、目金くん席を外してるみたいだ。
Aちゃん…本当に怖かったんだろうな。
がんばってポジティブに振舞ってはみたものの…そんなテンションでは無かった。
……ち、近い。
｢Aちゃん、ごめんね…僕も忘れてたよロッカーのこと｣
顔は上げない。
｢…取りに、戻った？｣
コクン
｢気づけてたら良かったな…｣
ポン…
｢先生は悪くないです…っ｣
…ホントに、優しいなあ…君は。
しかしながらこの体制は…いかんのでは。
僕が転けたのが悪いのだが…Aちゃんとここまで近い距離に居るのはいかん。
…抱きつかれたことなんて……初めてな気がするなあ。
……いい匂いがする。
いかんいかん！
｢あ…ご、ごめんなさい…重いですよね｣
ハッとしたAちゃんが起き上がろうとする。
｢え！全然！大丈夫さ……｣
するる…
手の力を緩めたせいで、Aちゃんの腰辺りに手を置いてしまった。
｢………………｣
かあああ…
意識、しちゃうよな。
｢ご、ごめ…｣
ウィーン…
…と、ここでドアが開いた。
｢萌先生！なんかさっきまでここの入口ヤンキー達が屯してたんですけど何かあったんですか…！？｣
目金くん〜〜〜！！！！！
｢え…｣
｢…！？｣
ぎゅっ
びっくりしてまた僕を掴むAちゃん。
｢お、おかえり目金くん…これには訳があってだね｣
ああ、説明がめんどくさそうだ。
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作者名：夢子(む〜こ) | 作成日時：2020年3月22日 23時
