【あんスタ】オレの隣の湊さん2【漣ジュン】 (ページ46)

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(え！？いや、でもオレだけってことは流石に……)

これまでの流れから、あまり期待しないようにと自分に念を押すも、”こっそり入れた”という湊さんの言葉から淡い期待を消すことはできなかった。

辺りをキョロキョロ見回しておひいさんがいないことを確認すると、袋からマカロンを取り出しそれを一口で食べた。

「美味っ……」

フォンダンショコラとは違う甘みが口に広がり、何とも言えない幸せな気分になる。

だけど、そんな甘すぎることなく食べやすくてオレ好みの甘さだった。

食べましたよ

すごく美味しかったです

食べたマカロンを咀嚼しながらスマホを持ち、トークアプリを開いたオレは湊さんにメッセージを送る。

その数分後に通知音が聞こえ、湊さんから返信がきた。

湊さんそっか良かった

湊さんそれ1つしか成功しなくて皆にあげれなかったけん漣にだけ

湊さん皆には内緒にしてて笑

”皆にはあげれなかったけん漣にだけ”

その部分が自分の欲求が見出した都合の良い幻ではないかと、目を擦ってみたり頬を抓ってみたりを繰り返した。

何度そうしてもそのメッセージは消えることなく、湊さんから送られてきたそれを心の中で噛み締める。

(嬉しすぎでしょ……うわっ……うわぁ～)

言葉に表しきれない嬉しさがオレの全身を巡り、ニヤけが収まらない。

そうなんすね笑

分かりました笑

すげー美味かったです。ありがとうございました!

あまりの嬉しさに手が震えながらも、文面上では平常を装い湊さんに返信した。

最後の一文を打ち終わると、その辺にスマホを放り投げて顔を覆う。

その様子をたまたまおひいさんに見られ、「何ニヤけてるの？気持ち悪いね！」と言われたが、そんなのどうでも良いくらいにその日寝るまでのテンションはマックスだった。