☆*キックオフ1『Jun&Mao』*☆

☆*14話*それぞれの想い* ページ41

※16話をまだ見てない方は是非見てからどうぞ♪

真央は広いﾌｨｰﾙﾄﾞを見渡しながら1年前を思い出していた…

10番のﾕﾆﾌｫｰﾑを着て、左腕にｷｬﾌﾟﾃﾝﾏｰｸを付け緊張した眼差しでﾌｨｰﾙﾄﾞを見つめていた潤ｸﾝ…
あれから1年経つんだね‥…

回想

『絶対優勝してお前を感動させてやるよ』

『お前、鼻真っ赤だぞ(笑)』

『御守り、ｻﾝｷｭｰな』


潤ｸﾝの笑顔が次から次へと浮かんできて…
1年前とはまったく違う気持ちでここに立っている。


私は潤ｸﾝに逢いたくて…逢いたくて…
はち切れそうな思いだった…


優紀『真央、大丈夫？』


真央『大丈夫よ(ﾆｺ)』


優紀『まだ、山下ｸﾝが来てないんだよね…』


真央『私、控え室見てくるよ』


優紀『宜しく！』


真央は控え室を覗きにいった。


山下は背を向けて椅子に座り、ｽﾊﾟｲｸを履いていた。


山下『あ、井上？遅れちったよ(笑)焦ってさ、靴ヒモ上手く結べなくてさ〜』



10番のﾕﾆﾌｫｰﾑを着た山下くんの後ろ姿が潤くんと重なって見えてしまった…


真央『潤ｸﾝ‥ぅ‥ぅ』


山下『井上？』


真央は山下の背中に寄り添った…


真央『ごめんね、もう少しだけ…
もう少しだけこうさせて‥ぅ‥』



山下はくるっと向きを変えると、真央を抱き締めた


山下『大丈夫、俺がいるから…』



涙が止まらなかった…



私は最低だ…



山下ｸﾝ…ごめんね…




潤ｸﾝ‥‥‥ごめんね…



優紀『真央〜、山下ｸﾝいたぁ？』ｶﾞﾁｬｯ、



二人の姿が目に入った…


優紀『あっ‥ご、ごめん！』バタン…


優紀は慌てて出ていった。


真央『ごめん！誤解されちゃうね。ありがとね。優紀の所行ってくる』



山下『そうだね(ﾆｺ)』



真央はベンチにいる優紀の所に行った。


真央『優紀、驚かせてごめんね。誤解しないでね。何か私、今日変なんだ…』


優紀『真央の気持ちもわかるけど…山下ｸﾝが可哀想だよ…』


真央『そうだよね‥』


山下『俺は大丈夫だよ』


優紀『山下ｸﾝ！』


山下『あんな井上、放っておけないよ。まっ、試合始まるし気持ち切り替えて頑張ってくるから！俺の事は気にすんな』


山下『よぉし！皆、勝ちに行くぞ！』


部員『おぅ！』


真央『私、そんなつもりなかったんだけど‥』


優紀を見ると涙を溜めていた…



真央『優紀!?…もしかして山下ｸﾝの事…』



優紀『山下ｸﾝは真央の事好きなの知ってるし…いいの。それでも(ﾆｺ)』



優紀…ごめんなさい…

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