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服装と再会 ページ15

No side


『やっぱりこれ変じゃないですか?』



「そんなことないさ、似合っているよ」




数日が経ったある日、Aはポートマフィア本部ビル、最上階の森の執務室に来ていた。





その格好はタキシードに黒いネクタイ、革靴。

そして右側の前髪は後ろに流され、左側の長い前髪はそのままで左目には黒い眼帯を付けていた。



Aは眼帯が気になるようでさっきからずっと眼帯を触っている。





「う〜ん、格好は善いのだけれどやはり身長がもう少し欲しいねぇ」




森はAを頭から爪先まで見渡してから呟いた。




『……じゃあシークレットブーツでも履きましょうか?』




カチン、と効果音がつきそうな笑顔でAは森に笑いかける。




「冗談さ、さてもう少しで彼も来るはずだよ。」



森は肩を竦めながら小さく笑って、執務室の扉に目をやった。




それと同時に

「首領、失礼します。


中原です」



と声がして扉が開く。






開いた扉から入ってきたのは、Aと同じようにタキシードを着た中原だった。





『(流石に今日は帽子は被らないんだ……)』





Aは中原をチラリと見て心の中で呟いた。





「やぁ、中也君!待っていたよ」




中原は森の横にたっているAを見つけると訝しげに眉に皺を寄せた。




「…首領、そいつは…?」



「今回、君と一緒にパーティに出席してもらう鳥羽A君だ」



『宜しくお願いします』



Aは中原の前に立ってにこやかに手を差し出した。




中原は自分の手を重ねようと、手を持ち上げたが握る前に止まった。





「その声……何処かで……。」




中原はゆっくりとAの目を見つめる。





そしてその目が勢いよく開かれた。



「手前この前のッッ!!」





『よく気が付きましたね、中原さん、いえ中原幹部。』




Aはまたニコリと笑って手を下げた。





「首領!此奴は危険です!

この前報告した男はこいつです!!」




中原は森を庇うようにAと森の間に立った。









「あ、やっぱりAくんの事だったんだねぇ。


若しかしたら、とは思っていたのだけれど」



『若しかしたらって……以前ボクがここに来た時にはもう気づいていたでしょう…』






焦る中原とは裏腹に納得したように笑う森と、そんな森を見て苦笑するAに、中原は戸惑いを隠せない表情で二人の顔を交互に見た。

作者より→←獣



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jumpcontrolbear(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます!!楽しんでいただけて何よりです三└(┐卍^o^)卍 (2019年8月13日 1時) (レス) id: 34857aaa52 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - とっても面白いです!!作者様すごいです!! (2019年8月12日 1時) (レス) id: e69c1b6ddb (このIDを非表示/違反報告)
jumpcontrolbear(プロフ) - 裕さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて凄く嬉しいです!!更新頑張るので楽しみにしていてください! (2018年4月6日 23時) (レス) id: c47121f885 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きが気になります!めっちゃ話に引き込まれて好きです!夢主さんも凄い好みで!更新頑張って下さい! (2018年4月6日 14時) (レス) id: 6354e2d8d5 (このIDを非表示/違反報告)
jumpcontrolbear(プロフ) - やひーさん» ありがとうございます!頑張りますね!! (2018年3月19日 0時) (レス) id: c47121f885 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だし丸 | 作成日時:2017年8月31日 1時

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