第101話 何故戦うのか。 ページ12
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敵わないと分かっていながら、何故、私達は奴を追い掛けたのか。何故、勝つ事を信じ、戦おうとしているのか。
それは、私達が神の従者であるから。
神から与えられた使命。それを前にして、私達は逃げる事を許されない。
私は知っている。鬼舞辻がどれだけ強いのか。そして、私達は知っている。今まで、沢山の先人達が奴によって殺されたのだと。私達は知っている。どうせ、私達の力は奴には及ばないのだと。
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「この中の誰が死んでも、絶対に立ち止まるなよ。」
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だからこそ、彼は私達にそう言った。
なんせ、彼は前代未聞の幸運の持ち主。彼が呟いた言葉は、良い意味で裏切られる。
「ははっ！上等じゃ！お前の首は俺らが貰う！！」
「師範！」
『蜻蛉さん！』
一番に飛び出した彼を追う。
突然大声を出すので、内心冷やっとしたが、少し此方に目配せしたのは、俺を信じろと言う事なんだろう。
彼の幸運がどれだけ凄いかは、選別の時に馨くんから嫌と言う程聞いている。だから彼は、自分の師範の事を信じて疑わないし、私だって信じたいと思う。
それが、一番、生き残る可能性が高いのだから…。
「小癪な。たった3人で挑もうとは馬鹿が過ぎる。」
「ハンッ！勝手に言ってろよ！」
「フン。そんなに死にたいのなら、望み通り殺してやる。」
『……。』
ああ、ゆっくりに見える。
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《まだ死ぬでないぞ。》
神様、死ぬなと言うなら、この状態をどうにかしてください。もう、誰も殺さないで。
蜻蛉さんも、馨くんも、とても良い人なの。まだ役に立てる。これから、もっと強くなれる。
だから、奴を倒せるくらい、私を強くしてよ。
《それは出来ん。一度彼方側の世界に送り出してしまったら、もう何も与えられんのじゃ。》
じゃあ、どうすればいい？このままじゃ、皆死んでしまう。私達じゃ、まだ奴を倒せない。
《鍛え直せ、戯け者が。》
…は？
《鍛え直せ。我儘娘が。》
は？
《生殺与奪の権を他人に握らせるな！！》
…何、言っとんじゃボケェ！！義勇さんっぽく言ってもどうにもならんだろうが！！今！今この瞬間に奴を殺す、あるいは生きて変える力が必要なの！！分かる！？死んでからじゃ、鍛錬出来んじゃろがい！！脳味噌爆発してんのか！？
《ハァ…。あれも嫌これも嫌とな。お前は本当に手の焼ける奴よのう。まあ、ええけど。》
ええんかーい！！
《この事、2人にはナイショじゃぞ？》
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青花 - 和さん» ご指摘ありがとうございます！！また誤字脱字とうありましたらお願いします！！ぜんぜん図々しいだなんてないですよ！！ (2020年3月7日 22時) (
レス) id: 08bd86448d (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - この小説をいつも楽しく拝見しています。一つ気になるのですが、百二十八話で名前変更のところが間違っている気がします。図々しかったらすみません。 (2020年3月5日 18時) (レス) id: 07f735fd12 (このIDを非表示/違反報告)
青花 - 涙さん» そうですよね。ごめんなさい。直しておきました。今後、言葉選びには十分気をつけようと思います。不快にさせてしまって申し訳ないです。 (2019年12月29日 11時) (レス) id: 4d323b91c6 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - キチガイは差別用語になるので辞めてください (2019年12月29日 4時) (レス) id: 5e09944bd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青花 | 作成日時：2019年10月13日 23時
