悟が彼女泣かせた件について。【五条悟】 (ページ42)

今日:10 hit、昨日:8 hit、合計:105,109 hit

４２　風邪と最強ページ42

「A～任務お疲れー！」

『…ん、ただいま～…。』

任務が終わり高専に戻る。

珍しく悟が学校に居たかと思えば
すぐに近寄ってきてハグをする。
初めは生徒達の前はやめてね？って言ったけど、
しつこいからもう諦めた、アイツが悪い。

学生時代ならもっとツンツンだけど、
良い意味で悟は丸くなった。
ツンツンでも丸くても、悟はかっこいいけどね。

……それで。
私達3人が高専卒業後、無事に教師になり
私は1級術師に昇格できました。やったね。
それでもって、まあ…忙しくなるわけで。

仕事、任務の量にムラがある呪術師。
今日……というか最近はほぼ任務づくめ。
今日は高専に戻ってこれたけど、
昨日はそのまま家に直だった。
(ちなみに同棲中であり帰ったら悟は怒ってた)

「……A、聞いてる？」

『…あぁ、聞いてると思う……。』

「そういう所は学生の時から変わってないよね。」

『悟もね？人を軽くディスるな。』

＊＊＊

珍しく帰宅時間が合った。
こういう時は悟が隣で五月蠅いが、
最近、まともに一緒じゃなかったから
たまには…たまにはこう言うのも良いな、と思う。

……悟は特級でしょ、大丈夫？
へらへらと笑っているけれど、疲れているのかも。
私より当然任務の数も呪霊の強さも違うのに。
隣で騒ぐ悟を見てちょっと尊敬を持った。

それでも、心が関心を持ったからって
体の方のたまった疲れが消えるわけじゃない。
悟より先に手を洗って、ソファーに座った。
ああ、疲れたぁ……。

「A、ちょっと来て～？」

『はいはい………。』

洗剤やらが切れたんだろう。
洗面所の方で呼ぶ悟の元へ行こうと
立ち上がれば、貧血なのかくらっと来た。
頭を手で押さえていくけれど、ちょっと無理っぽい。

『……さとるー…、』

「で、石鹸が…顔赤っ！」

『……ちょっとギブ………。』

私はそのまま体を悟の方へ預け、
そのうち悟の声が聞こえなくなっていった。