イヤホン少女は優しい声が聞きたい１【呪術廻戦】

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Aside



伏黒「虎杖が、長生きしろって。
楽しめって最期に言ってた。」



バク宙して呪霊から距離をとる。


何してんだバカ！

私はまだ死ねない。

死んでもいいかなって一瞬思ってしまった。

死んだら、じいちゃんも悠仁もいるし、もういいかなって思ってしまった。


でも、愛する弟の遺言のために。

津美紀の呪いを祓うために。

大切な人を悲しませないために。


私は、生きないといけない。



『もうさ、私の呪力ほぼないんだけど。』



イヤホンのコードを引っ張って取り、耳からは呪霊の気味の悪い笑い声が入ってくる。

それと同時に、人間の負の感情と共に呪力が私の中に溜まっていく。



『本当に気が狂う。
久々だよ。こうやって呪力補給するのは。』



印を結び、もう一度領域展開する。


漆黒の中に口が360度いくつも付いてる気味の悪い領域。

その口からは絶えず世界中の愚痴…みたいなのが発せられている。

つまり、悪口とかそんな感じの。

そんな負の感情から生まれた言葉が刃物となって対象者…今回でいう呪霊に突き刺さる。

相手が人間だったら、ついでに精神崩壊もする。


そんな気味の悪い空間を呪霊が消滅したのを見届けてから消す。

再度周りに呪霊がいないことを確認し、その場に大の字になって寝転がった。


空には、いつの間にか星が輝いてる。

月は残念ながらだけど。

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