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ぷしゅっと栓を開けて勢いよく飲んでいる。
「はぁー!!仕事終わりのビール最高!」
「ベッドの上で飲むな」
「いいじゃねぇか母ちゃん」
「誰が母ちゃんだ!!」
キレながらも、土方さんはティッシュ箱をベッドに放り投げたり、空き缶は回収したりと色々世話は焼いていた。
「硝子ー、もーし結婚するなら土方さんみたいな男捕まえるんだぞー。世話焼いてくれて、一応真選組ナンバー2だから経済的にも安定してて、強いから簡単に死なねぇし、超一途だし、そのうえ惚れた女の幸せは一番に願うタイプの、優良物件」
缶ビールを5杯ぐらい飲んだAが急にそんなことを口走り始めた。
土方さんは聞いていて恥ずかしくなったのか、少し頬を赤くしながらAを睨んでいた。
「A、土方さんと結婚するの?」
その硝子の何気ない質問に部屋の空気がピシッと固まったような気がした。
私はAに目を向ける。
「……いや、それはまじでないだろ。土方さん、ヤニマヨ星人だし」
「俺もねぇわ!!なんだヤニマヨ星人って!!」
「ほらこうしてすーぐキレる。戦いでは死ななそうだけど、血管プッツンして早死にしそう」
「テメェを早死にさせてやろうか!!」
土方さんがベッドに足をかけたその時、Aの携帯が鳴った。
Aはそれを確認して小さく息をつくと、ベッドから立ち上がり部屋を出ていった。
途中で投げ出されたような微妙な雰囲気になる。
電話を終えて戻ってきたAはその場で服を脱ぎ始めた。
「ぅお!!!お前!!ちょっとぐれェ人目を気にしろっていつもいってんだろ!!」
「気にしてるのは土方さんだけなんで大丈夫です」
「全然大丈夫じゃねぇよ!!」
土方さんが慌てて立って布団をAの前に隠すようにして広げた。
Aのこういうところは前かららしい。
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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月14日 12時