『あんスタ』 朔間凛月に成り代わりました

謎の場所２☆ ページ42

前世の俺は目を見開く。予想外の答え方だったらしい。けれど、事実は事実。今の俺は兄者が何かといって好きだし。

前世の俺は怒声を俺に向けてこう言った。



秋音『そんなわけないッ！！あいつは自尊心の塊だ！！最低な奴だ！！俺がこの世の中で一番嫌いな奴だ！！』

凛月「噓だね」

秋音『んなッ』


凛月「本当は大好きだったんじゃないの？大好きで嫌なことをされても我慢出来た

大好きだから兄者を傷付けたくなかった

喧嘩好きになったあんたは兄者に抵抗できたはず。それなのに死ぬときまでしなかったって事は大好きだったからでしょ？」



前世の俺は苦い顔をする。図星のようだ。

それはそうだ。俺も好きだった。でも俺は逃げたんだ。現実から逃げたんだ。兄者からも。そして自分自身が思っていることにさえ。



凛月「ねぇ、後世の俺は幸せだよ？

俺の周りにはいつも楽しげな笑顔で話し掛けてくる兄者や世話を焼いてくれる幼馴染みも居る

今の俺にとってその人達はかけがえのない、とても大切な人達

あんたもそろそろ現実から逃げないで向き合って兄者と仲良くしな。きっと、あんたの兄者も後悔しているだろうから」



そう言って俺は優しく笑った。

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