本物の怪物【殺戮の天使】 (ページ40)

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episode39 ページ40

困惑する二人の質問に答えることなく、俺は走り続ける。後ろでは、大声で笑いながら追いかけてくるザックがすぐそこまで迫りきている。

俺は進行方向にある扉を蹴り飛ばす。しかし、目の前は行き止まり。

そこで俺はレイとエディを前と放り出して、その二人を守るように、前に立つ。

ザックの鎌が振り下ろされと同時に発砲音が響き渡った。目の前のザックの腕が撃たれたようで、そこを押さえている。

キャシー「はぁい！よくここまでいらっしゃいました！

いいところを中断しちゃってほんとにごめんなさぁい。だって、ここは銃殺刑の部屋だからせっかくだし、撃ってあげたの

ほら見て、たくさんの銃口があなた達を取り囲んでいるわ」

周りを見回すと、四方八方に銃が設置されていた。その銃口が俺達に向いている。

キャシー「これ、全部ボタン一つで弾が打ち込まれるのよ？素敵でしょう？」

エディ「僕はそう思わないけど……」

エディがぼそっと呟く。そのとき、キャシーは階段から降りてきて、ガラスを一枚挟んだところまできた。

キャシー「でも愉快だったわ。あなた達の仲間割れ

特にザック！あなたは模範的で私の理想の罪人ね！あがいたところで、結局は衝動が抑えきれないところなんてほんとステキ……！」

俺の後ろで、ザックが鎌を持ち立ち上がったのがわかった。近づこうとしたレイをザックははねのける。

ザック「よるな！！殺すぞ！！」

キャシー「ホラホラホラ！撃たれた痛みでちょっとは理性的になったみたいだけど、これだもの！

がまん、できないのよね？」

ザックがなにも言わないでいると、キャシ－は笑い俺とレイの名前を呼んだ。

大きな音が響いた後、俺達の足下に拳銃が落ちてきた。

キャシー「あなた達にはこれをあげるわ！ルシファーはともかく、レイチェルはそれがあれば五分五分でしょう？

＿＿さぁ、殺し合いをして！生き残った方を、もっとステキに断罪してあげるから！」