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和｢マジでビビった(笑)まさかアイツが中瀬の弟だったなんて｣
｢…そ、それはこっちのセリフだよ！そもそも二宮くんがこっちでお店やってるなんて知らなかったし｣
和｢こないだ潤くんたちとは話してたんだけど…まぁあの距離じゃ聞こえないか(笑)｣
｢…｣
黒いカッターシャツで腰にエプロンを巻いた、見慣れない姿の二宮くんが
カウンター越しに
笑うから
目の前に置いてくれた淹れたばかりのコーヒーからゆらゆら立ち昇る湯気に
助けを求めるように
視線を移した。
ここに入ってきてから鳴りっぱなしの胸の音が
落ち着け落ち着けって思えば思うほど大きくなってる気がして
そんな慌ただしい胸のうちを悟られないように
カウンターの下の手を痛いくらい握りしめる。
｢…夢、叶ったんだね｣
固く結んだ掌が緩まないようにしっかり力を込めた後
息を整えて真っ直ぐ前を見てそう言うと
一瞬揺れたように見えた瞳はすぐに
優しく綻んだ。
和｢…お互いにな｣
｢…｣
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はにかむようなその表情と言葉だけで
胸が締め付けられて泣きそうになったの。
あぁ、もう今日は本当に…
感情が、迷子になってる。
誤魔化すように口をつけたコーヒーが喉を通ると
その苦さと温かさが余計に
自分の殻の中に戻るための道筋をぼやけて見えなくさせた。
そっちにはもう戻れないよとでも言うように
私の行く手を阻んだ。
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｢…、｣
和｢…｣
｢…ごめん｣
ぼろぼろ溢れ出した水の粒に
自分でも驚いたの。
こんなこと初めてで
わけがわからなくて。
制御出来ないほど感情が揺さぶられる原因を突き止められるのが怖いって思う私の心を見透かすように
和｢…泣くほど美味ぇだろウチのコーヒー(笑)｣
って
冗談っぽく笑った。
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昔からそう。
こういう時、誰よりも人の心の変化に敏感で
距離感が上手で
さり気なく
手を差し伸べてくれる。
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｢…うん、美味しい…｣
和｢ふ、｣
.
和｢いつでも飲みに来てよ｣
.
.
.
力なくその場で震えていた秒針がゆっくりと動き出して
再び
その使命を思い出したかのように
時を刻んだ。
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和(プロフ) - (名前りんさん» りんｻﾝ、コメントありがとうございます！(*´ω`*)うわぁ、前作から…嬉しいです。有難いです。(´；ω；`)こちらも、前作に負けないくらい切なくするつもりなので(笑)、引き続き楽しんで頂けると嬉しいです！更新頑張ります(^^) (2020年4月24日 19時) (
レス) id: 1efda7f877 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - ひろこさん» ひろこさん、コメントありがとうございます(^^)わーい、めちゃくちゃ嬉しいです！甘酸っぱい青春…私も大好物です(笑)そんな青春を思い出して貰えるようなお話にしたいと思うので、また是非よろしくお願いします(*´ω`*人) (2020年4月24日 19時) (レス) id: 1efda7f877 (このIDを非表示/違反報告)
(名前りん(プロフ) - 新作も前作に引き続き大好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年3月31日 17時) (レス) id: c02e8af171 (このIDを非表示/違反報告)
ひろこ(プロフ) - この甘酸っぱい感じ。大好物です！和さんの作品、大好き！ (2020年3月28日 8時) (レス) id: 7819f221c3 (このIDを非表示/違反報告)
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