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｢そうなのですか…では、私はもう体調を崩せませんね｣
｢城下にも医者はいるだろう？｣
｢…数年前に匙を投げられておりますので……｣
言いにくそうに言葉を紡いだ霸桜。そりゃあ佐和山に唯桜が行ってしまうのならばもう体調は崩せないだろう。
医者が匙を投げてしまうほど脆弱でありながら、しかし脆弱ゆえに医者に頼らずにはいられない。
唯桜は久しく霸桜の主治医的存在だったのだ。
｢私は医者探しに奮闘しなければなりませんね｣
ふふ、と冗談めかしたあとに咳き込む。
肋骨が痛むのか控えめだ。
｢……しばらく秀吉様からお代は貰いませんとお伝え願えますか？
私ごときが城で寝込むなど……｣
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作者名：クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年6月27日 20時
