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「左近君は大げさだね」




「いや、三成様でもドン引きしますって」




紫毒姫は通常の雌火竜と比べて強力な毒を持ち、体の色も紫がかっている。


その毒は何滴か唯桜の腕に垂れていた。


途端に左近の顔が青ざめる。





「い、唯桜様!俺 急いで水汲んで「大丈夫だよ」



懐から解毒薬を取り出して 腕にかける。



薄まった毒はぽたぽたと地面に滴り落ちた。





「君は知らないのかい?

私は《毒姫》。こんなもの使わなくても毒は効かないよ」




唯一竹中に生まれた姫。



何としてでも守らなければ、そう考えた挙句 当時の国主や家臣らは唯桜自身に毒を持たせることを決めた。


小さいうちから毒に慣らせ、いざという時はその身が武器となるように。




「だからあんまり近づかないでね 溶けちゃうよ?」



「ま、まじすか」




「なーんてね 溶けはしないよ」

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作者名:クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年6月27日 20時

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