joKer 2

76 ページ27

.



ドアを開けるとゾロゾロ警備が見回っていた。私を倒したら賞金とか何とか言われてるんだろう。すぐ横の階段を上がって4階へ行く。この小さい扉を開けたら、あとは大きい扉だけだ。


『開けるよ』
「ああ」

キィ…となる扉を開ける。


「待ってたぜ」
「やっぱりボス狙いか」
「…わあお、いち、に、さーん…10人もお待ちで」
『…ドア潰す前に入られたら意味ないね』


ナイフ、リボルバーなど様々な武器を持ち、私たちを捕まえようと意気込む敵。…思ったより人数多い。


「A、ドア壊しとく？」
『…鎖切って、鉄扉を上から下ろしておいた方がいいかもね』
「じゃあA、よろしく」
『…人任せ』


近くの敵を1人倒して、ナイフを奪う。鎖に向かって思いっきり投げると、切れた。ガンッと音がなり鉄扉は落ちる。


「流石っす」
『…これでよし』
「あとはこいつら倒すだけか」


1人倒されても動揺しているように見えない。むしろ…笑ってる？


「なんか気味悪くね？」
『…笑ってる』
「…あはは、ボスにはやっぱり敵わねーなァ！お前らが鉄扉下ろすのまで計算のうちだってさ」


1人が笑い始めると、プシューという音と共に…ガス？


「何強がってんだか」
『……そういうことか』
「A？」
『北山口塞げ！』
「…ゲホッ、何これ」
『毒ガスだよ。こいつら自爆でもするつもり？』

ゲホッゲホッと、北山は咳をする。


「自爆なんてしないよ？俺らにはマスクあるから」
「あ、お前らの分もあげるよ！ほら！」


私たちの前にカランと音を立て、マスクが落ちる。
…ひとつだけ。しかもこれじゃあ…。


「Aつけろ」
『…そうさせてもらうね』
「あれ？Queenは仲間に譲るってボス言ってたけど…この場に及んで死ぬのが怖くなった？」

あいつらはあははって笑う。うるさい。


『北山はこれつけて』
「っと、サンキュ。さすがA。抜け目ないね」
「ッチ、そういうことか」


さっき倒した敵の腰についていたマスクを、北山に渡した。


『これで辛いのはあんたらと一緒。北山、早めに片付けよ。この毒触れるだけでも危ないから』
「了解」
「怪我人共が調子に乗るな！」


9人で襲われると確かにきついけど、北山は強いから平気。一人一人はそこまで強くないから踏ん張れば大丈夫よ私。



.

77→←75

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す