検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:1,814 hit

第一話・その二(ブチャラティside) ページ3

正体不明の子供に警戒をする俺と同様にまた、黒い子供も俺を警戒しているらしい。フードでその瞳を見ることは叶わないが、向けられる視線に篭もった殺気で、こちらをよく思っていないのは明らかだった。
ビリビリと肌に刺さるほどの殺気を放ちながら、黒い子供はこちらへ近づこうと身を攀じる。

ぐぅ

もはや聞きなれた腹の音が、今一度鳴った。
すると黒い子供のかすかに覗く肌が見る見るうちに赤く染まり、先程までの殺気が消え去る。
つまり、今の音は…いや、もしかして今までの音も…

「君、お腹がすいてるのか?」

多少申しわけなさそうにしながらそう尋ねれば、子供は小さく首を縦に振った。既に先程までの空気は消え去り、雨の日特有のじっとりとした空気だけがそこにあった。

「いくつか君に質問したいのだが、構わないか?」

そう言うと子供は少し悩み、その後ゆっくり頷いた。
まず、誰かを待っているのかと尋ねれば、首を横に振った。次に迷子かと尋ねれば、また首を横に振る。そして家は?と尋ねれば、少しだけ時間をおき、ゆっくりと首を横に振った。どうやらこの子供たちは、家がなくなってしまったらしい。
ふむ、と顎に指を当て少し考える。
このまま子の子供をここに置いておけば、まず間違いなくろくでもない輩に襲われることだろう。もしそうでなくても、この子供たちが生きていられる確率は少ない。ならばいっそ拾ってしまおうか?
そうと決まれば、あとは行動するだけだった。
黒い子供にとりあえずウチへ来ないかと誘い、アジト内へ招き入れる。こんな所に居ては、いずれ殺されるか、凍えて死んでしまうからと言って。
どうやら眠っていたらしい白いパーカーの子供を片手で抱え上げ、アジトへと入る。
黒い子供は大人しく俺の後についてきたし、もう腕を掴んでくるようなこともなかった。

第二話・その一(ジョルノside)→←第一話・その一(ブチャラティside)


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!

ラッキーキャラ

ブチャラティ


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.5/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ダークネス | 作成日時:2019年2月28日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。