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学校なんて嫌いだし
人の言ってる事なんて頭に入ってこない
だから授業も集中できなくて、大概寝てる
唯一好きなのは、現代文
単純に人間として先生が好きだから
黛先生は
いつも気怠そうで、生徒の事を見下していそうで
それでいてちゃんと教師で
うまく言えないけどなんとなく
信念みたいなものが伝わってくる
みんなに好かれている女教師は嫌い
愛されたいから目立つ生徒のご機嫌取りしかしない
だけどこの人は、違う
だからなんか信頼できる
黛「五分早いけど、きりがいいので終わります。起立 礼」
顔立ちは凄く、綺麗だと思う
普通に美人な人
ファッションセンスとか諸々
全部好き
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「木吉君、次何?」
木吉「数学だよ、また寝るの?」
「私、赤司先生苦手なんだよね。心の底から。」
スペック高くてルックスも良くて優しいから
校内No. 1の人気を誇ってる
私は、人気者が嫌い
木吉「珍しいよね、女の子なのに」
まあ、カッコいいとは思うよ
なんかでも、完璧な人間って怖い
「寝てても怒んないところは好きだよ。成績下げないし、良い人だよね。」
木吉「良いね、頭良くて羨ましいなあ。」
「そんな事ないよ、割と頭悪いよ。」
この学校では
かなり優秀な方だとは思うけど
全国的に見たら中の上くらい
大して頭は良くない
数学、ちゃんと聞かないとまずいと思うけど
寝てても点数取れる事に味を占めた私は
一向に、改善できそうにない
木吉「ちょっと嫌いな理由わかるかも、赤司先生」
「なんで?」
木吉「時々、凄く冷めた目をするんだよな。」
うん、それな
本当にそう
だけど少しだけそんな部分には
惹かれてしまう自分がいる
一体何を考えているんだろう
あの優しさの裏側には何が隠されているのかな
きっと凄く頭がいいのに
なんでこんなところで教師やっているんだろう
まあ、考えたって仕方のない事だから
やっぱり私は次も寝る事にした
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作者名:黄瀬しか勝たん | 作成日時:2020年10月11日 4時