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「こんな感じで良かったのかな」
「もちろん!ばっちりだったよ!」
目尻を下げながら笑うAに虎杖が軽快な口調で相槌を打つ。
その傍らには伏黒と釘崎、そして途中から乱入という名の合流を果たした五条が座っていた。
「あんまAさんの事知らなかったから、私も面白かったわ。いろいろ聞けたし」
「お前らはまともな質問しなさすぎだろ。カンペガン無視じゃねーか」
「逆に伏黒は普通の質問ばっかりじゃね?こういう時は聞けない事聞くのがいいんだろ」
「セオリーってのわかってないよねー、恵は」
「五条先生途中から入ってきたくせに自分の事しか聞いてなかったでしょ」
「いーじゃん楽しかったし」
「アンタだけですよ」
しかめっ面で苦言を呈する伏黒を虎杖が「まあまあ」とたしなめる。
此奴も此奴で途中ちょっと調子のってたろ…と伏黒はため息を吐く。
しかも思っていた回答を得られず自爆した虎杖に伏黒は内心「馬鹿だな…」と思っていた。
***
がやがやわいわい。
騒々しく会話が繰り広げられる傍ら、物陰からひょっこりと顔を出す3つの人影。
「ふーん…"ずっと一緒にいてくれる人"だってよ」
「だってよ棘」
「しゃけ、いくら」
「おうおうその調子」
「結婚式は呼べよ」
「しゃ……おかかっ!?!?!?」
「変なとこでウブじゃん。それくらいでっかく構えておけって。憂太さんを見習え」
「今のうちに指輪でも渡しておけよ」
にやにやといやらしく笑みを浮かべながら真希とパンダは面白いおもちゃで遊ぶように狗巻をいじり倒す。
狗巻は普段飄々とAの彼氏のように振る舞ってはいるが、同級生の急な裏切りに思わずたじろいでしまう。
珍しく狗巻の顔や耳は茹でられたタコのように真っ赤に染まっていた。
後日、話の内容を聞いた乙骨から激励の言葉が届いたとかいないとか。
〜END〜
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作者名:にる | 作成日時:2021年4月1日 14時