第六幕 ページ7
「あ〜今は舞踏団とか劇団みたいな、来ても来なくても困らないものは全部閉め出してるもんね。そっかあ、折角あの風花舞踏団が来てるのに入れなかったんだぁ」
「はい。どうか入国を許可しては頂けないのでしょうか」
「う〜んそれは僕には決められないんだよね。
そういうことは炎兄に聞かないと決められないんだ。ていうかさぁ、この依頼書ってホントに本物〜〜?僕、風花舞踏団を呼ぶなんて聞いてないんだけど〜〜」
「……それは……」
私に言われても困る。というか、私はその依頼が本物かどうかを確かめる目的もあってここに来ているわけであって。
なんと返すべきか迷ったが、私が何か言う前に紅覇皇子が言葉を続ける。
「でも僕も踊り見たいしぃ、せっかく世界一の舞踏団が来てるんだもん。僕にも秘密でよんでたのかもしれないし、炎兄の所に連れてってあげるよ。そのかわりにさあ。」
紅覇皇子がニヤリとした笑みを浮かべる。一体、どんな難題を突きつけてくる気なのか……
「風花舞踏団秘伝の美容方、教えてくれる?」
……え?
「美容方、ですか?お安い御用ですよ」
まさか皇子様に美容方を聞かれるとは思わなかったけれど、それで紅覇皇子が炎兄と呼ぶ、おそらくは練 紅炎皇子と直接話せるなら安い話だ。断る訳がない。
「やったぁ!絶対だからね?じゃあ今なら部屋にいるだろうしぃ、早速炎兄の所にいくよ」
そう言って紅覇皇子はさっさと部屋を出て行ってしまい、私は急いで後を追いかけた。
58人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春波(プロフ) - 有紗さん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2017年4月6日 12時) (レス) id: 1a8017367a (このIDを非表示/違反報告)
有紗 - めっちゃ続ききになります!更新がんばってください!! (2017年4月6日 0時) (レス) id: 29b6726ff9 (このIDを非表示/違反報告)
春波(プロフ) - アンジュさん» コメントありがとうございます。緑の黒髪とは髪の色が緑がかった黒だということではなく、艶やかな黒髪やみずみずしい黒髪という意味です。紛らわしい表現ですみませんでした。 (2014年12月25日 16時) (レス) id: 265852f7c9 (このIDを非表示/違反報告)
アンジュ - 緑の黒髪ではなく緑がかった黒髪の方が正しいのでは?緑がかった黒髪の方が読んでいる人もどんな色か想像しやすいかと。 (2014年12月25日 8時) (レス) id: 5ec94a4f4a (このIDを非表示/違反報告)
春波(プロフ) - リオンさん» コメントありがとうございます。すみません、名前変換はできるようにしていません… (2014年4月9日 17時) (レス) id: afd2fc571a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:春波 | 作成日時:2014年1月14日 22時