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「こちらのサンドイッチとコーヒーのセットはお忙しい中でも手軽にお召し上がり頂けるのでオススメです。」
「それじゃ、私はそれでいいわ」
「じゃあ…このフレンチトーストで」
「俺はこの前のチョコレートケーキとコーヒーでお願いしようかな」
「じゃあ佐鳥もチョコレートケーキで!!」
木虎さんを筆頭に次々と決まっていくメニュー。三者三様の答えに頬が緩みつつ、頭を下げた。
「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
オーダーを取り終え早急に準備にかかる。せっかくの休憩だし、お仕事の合間なら少しでもゆっくり食べたいよね。
手際のよい店長さんからケーキやサンドイッチを頂きコーヒーを作り終えた私は久しぶりにワゴンへ手を伸ばした。
大人数のお客様の時にしか使えないし、ワゴンを押して歩くのが思いのほか楽しい。
一気に運べるし、と聞かれてもいない言い訳をしつつコロコロと向かう。
「お待たせしました!木虎さん、サンドイッチとコーヒーです。シュガーポットとミルクはこちらになりますのでお好みに合わせて調節をお願いします」
「分かったわ。ありがとう」
「時枝さん、フレンチトーストです。フォークとスプーンご自由にお使いください」
「わぁ…ありがとう」
私の笑みにつられる様に小さく微笑んでくれた木虎さんに、優しく頷いてくれる時枝さん。
「佐鳥さん、チョコレートケーキです。フォークこちらに置いておきますね」
「ありがとー!」
「嵐山さん、チョコレートケーキとコーヒーです。ミルクはこちらに。」
「ありがとう」
ぱぁっと輝く笑顔の佐鳥さんに、はにかむ姿が変わらず素敵な嵐山さん。
「ごゆっくりどうぞ」
緊張で心臓は忙しなかったものの、無事提供を終え胸をなでおろす。
嵐山隊の皆さんと向かい合う機会があるなんて幸せだなぁ、とワゴンを押し戻し丁寧にしまう。
想像以上に多忙な生活の中で、この瞬間が少しでも癒しとなってくれれば本望だ。
「Aちゃーんっ!」
任務に取材等翻弄される毎日を想像して私にはとても無理だと舌を巻いていれば、快活な声に呼ばれる。
返事をして駆けつけると、笑顔の佐鳥さんは私のを引っ張った。
「いかがされました…?」
「えっとねぇ、何でもない」
「佐鳥、Aちゃん困ってる」
何事かと首を傾げる私は、食べ進める時枝さんに助け舟を出して頂く。
「佐鳥達が話をしたいそうだ」
代わりに嵐山さんが、答えを出してくださった。
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ぐりーん@Umi(プロフ) - 黒崎ソラさん» ありがとうございます!頑張らせて頂きます〜! (2016年9月14日 7時) (レス) id: 969dfe5434 (このIDを非表示/違反報告)
黒崎ソラ - 面白かったです!更新頑張ってください! (2016年9月12日 4時) (レス) id: b15a705d85 (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーん@Umi(プロフ) - 蜜柑雨さん» わぁぁお褒めの言葉ありがとうございます!!更新頑張らせて頂きます♪ (2016年9月11日 11時) (レス) id: 969dfe5434 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑雨(プロフ) - とっても面白買ったです!!ほのぼの感が最高です!更新楽しみにしてます! (2016年9月11日 1時) (レス) id: 94c773db22 (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーん@Umi(プロフ) - setunaさん» わわ、勿体無いお言葉を!!嬉しい限りですありがとうございます(*´ω`*) 18歳組可愛いですよね!頑張らせて頂きます♪ (2016年9月10日 22時) (レス) id: 969dfe5434 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:み | 作成日時:2016年8月17日 15時