じんじん。おまけ(ybxym)

＝震える右手・９＝ ページ29

「でもー、大貴くん。」

「でも‥何ですか、せんせい。」

「うん、でもね。大貴くんはカッコつけなくても
　だいじょーぶっ。」

「だいじょー‥ぶ・・？」

「うんっ。大貴くんはそのままでいいのっ。
　自然体でいいのよ。だってー明るくって
　優しくって、それで〜面白くってっ!!
　ね、すてきだよ。」

「ちょっ。。ちょぃちょいー
　侑李先生ってば〜照れるっすよぉ〜。もぉ〜
　・・あ。。そー言えば・・さっき。」

「ん？・・さっき？」

「あ、はい。さっき先生＿＿何て言ったのかな〜って
　思って・・俺。‥プリントの話しが終わって
　先生がありがと〜って言ってー」


「言って〜？」


「はい。その後俺がしゃべってー・・
　そんで、先生がニッコリ笑って言ったんっす。
　口、ぱくぱくーって動かして＿＿＿」

「ぱくぱく・・。」


「はい。俺、何て言ったのかなぁ〜って
　気になって。‥確か５文字だったと＿＿」


「ん〜・・。・・あ。あ〜〜あの時だっ。
　ふふふ、言った、言ったー。あのねー」


「はいっ。」


「“素敵だね。”って言ったんだよ。大貴くん」


「素敵だ・ね・・？」


「うん、そーだよ。大貴くんって人は〜
　大貴くんが居るだけでその場が明るくなるでしょ。
　だから、大貴くんのクラスは、み〜んな明るくて
　目がキラキラしてるもの。そんなキラキラ〜の目で
　授業聞いてくれるから、僕とっても助かってる〜。」


「ちょ。。ち、違いますよぉ〜先生ぃぃ。」


「ちがう？」


「違いますってー。俺明るいのは明るいけどー
　違いますっ。クラスの皆がニコニコして
　キラキラで授業聞いてんのは〜」


「聞いてんのは〜？」


「侑李先生が、ニコニコのキッラキラ
　だからですよ〜〜♪」


「ぼ、ぼくが・・？」


「そうっすー。
　侑李先生の授業、皆楽しみにしてるんっす。
　ほんわ〜かして、ニコニコ楽しいからっ。」


「えぇ。。そんなー・・そう、なの？」


「ええ、そうなんっすっ！！」



「わぁぁ〜・・うれしいなぁー・・。」

そう言って頬を両手で包んで

嬉しそうにしてた先生が・・俯いた＿＿＿。



「あ、あれ？？
　侑李先生、どーしましたか？？」



「。。ん、ごめんね、ちょっと思い出して＿＿」


震える声に、ぴょいっと先生の顔を

覗き込んで、俺ビックリッ！！

侑李先生の真ん丸の目から・・な、涙っっ！！


「あわわわ〜〜・・先生？！」

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