【ダイヤのA】不完全な脚擬き (ページ10)

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和解と注意ページ10

「トレーナーやったんか。すまんな」

ようやくご飯にありつけた彼女は上機嫌で米を頬張っていた

「大丈夫、です」

あの後、泣く泣く事情を説明した

泣きすぎて目が痛い

恐らく赤く腫れているのだろう

不思議そうな顔で隣に座る彼は、前園健太という２年生

周りの部員は何ともおかしい組み合わせに頭を捻らせた

「あのなあ」

気まずそうにため息をついた彼に、彼女は目線を向けた

彼の顔はほんのり赤く、うんざりしているようだった

何故かわからない彼女は首を捻らせる

「そんな格好で外に出てきたらあかん。ここは男だらけなんやぞ」

きょとん

彼の言ったことに更に首を捻らせた

それとこの格好のどこが悪いのだろう

再び米を口に運んでから、また彼の方を向く

「そんな脚出しとったら、襲って下さいって言っとるようなもんや」

彼は額に手をつき、再び深いため息をついた

しかし、それでもまだ彼女はピンときていない

その様子に気付くと、彼は

「とりあえず、そんな格好で外に出るなってことや。わかったな？」

と、重要な部分だけ抜粋して注意した

「はい…？」

彼女は未だにわかっていなかったが、とりあえず返事をして、味噌汁を啜った

そんな彼女を見て、彼は再び大きなため息をついた

「あー！！」