帰り ページ20
それから霧野が休み時間に来る事もなく5時間目の体育を見学し、という感じで放課後になっちゃった。
見学したときはクラスの男の子がかなり心配してくれたけど
「霧野、遅い・・・」
教室に残っているのはA一人。HRが終わってから20分以上経っているし、何より一人じゃつまらない
そのとき
「あのぉ」
「・・・・」
「吹雪さん!!」
ふいに声を掛けられて驚きながらも振りかえる。男の子だった
「なぁに?」
「俺、隣のクラスの立花っていいます!」
立花?
「で、立花が何の用?」
「しゃ、写真・・・撮らせてくれませんか?」
「何で?」
何でと問われた立花という少年は言葉を詰まらせ、それからこう言った
「頼まれたんです」
「じゃあ嫌。知らない人に写真とか持ってて欲しくないの」
「お、お願いしますぅ!」
切羽詰まったように胸倉を掴まれ、流石にこれはヤバいんじゃないかと手を振り払おうとしたものの男女の力の差かヒョイと掴まれてしまった。要するに身動きが取れない、という事
「じゃないと・・・俺、俺っ!」
もう、しつこい人は嫌いだよ・・・
「何してるんだっ!!」
一瞬、時が止まった気がして声がした方を向く。凛とした声、それだけで分かった。
「霧野、遅いよ」
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作者名:ろみあ | 作成日時:2012年3月11日 11時