03:歓迎 ページ4
「悪かったってカントク!」
「こんなに遅くに帰ってきて!!あんた馬鹿じゃないの!?どれだけ心配かけたかわかる!?」
「あの…」
「どうせ松明代が勿体無かったから買わなかったんでしょ!なにか言いなさいよ!!」
「すいません」
「のわぁっ!?」
火神の後ろにいたから気がつかなったのだろう。黒子の姿を見た瞬間に数歩後ろに下がった。
「すいません。驚かせてしまいました。あまり火神君を怒らないであげてください」
「黒子…」
「馬鹿に何いっても馬鹿なんですから。馬鹿が加速してしまい取り返しのつかない馬鹿かどうしよもない大馬鹿になりますよ」
「…今の会話で何で5回も馬鹿が出たんだよっ!」
とんでもない会話だ。
庇い立てが一切ない辛辣な言葉のオンパレードだった。
「それもそうね」
「カントクもなに納得してるんだよ…ですかっ!」
「いやだって…ねぇ?」
「はい」
あってわずかであるはずなのにすでに意気統合してしまった二人の姿を見て、火神はただため息をついた。
デカイ図体には似合わないものだが…。
「もうワケわかんねぇ…」
まあ無理もないだろう。
「取り合えず…火神君。この子は?」
キリッと姿勢を整えた彼女は前言撤回がとんでもなく早かった。さっきまでの貶し様が嘘みたいに。
「コイツは黒子テツヤ。ウルフに追われていたときに助けてくれたんだ…です」
「そうなの?黒子君ありがとう。こんなバ火神を助けてくれて。私は相田リコ。ワケアリでみんなからカントクって呼ばれてるけど好きに呼んで?」
「わかりました」
「カントク。黒子をタダで泊めたいんだけど…」
「いいわよ。火神君を助けてくれたんだし。みんなに紹介するわ。2人とも中に入りなさい」
「ただいまー」
「お邪魔します」
火神に続くように宿にはいると暖かな光に包まれた。中には他の客やウェイターがいるようで様々な話をしていた。どんな話かは聞こえないが。
気になったのはウェイターはみんな若いことだった。
せわしく働いていた姿が生き生きしていて微笑ましい。
「黒子君。部屋を案内するから来て。火神君はあとで話し合いがあるから」
「うっす」
黒子は火神と別れて、リコについていく。案内された部屋は、割りと大きな一人部屋。
これでタダとはありがたい話であった。黒子も路銀がないわけではないが持ち合わせが少ない方だったので。
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屋根があれば良いと考えていたがここは彼らの行為に甘えようと思った。
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ラッキーアイテム
革ベルト
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ミコト宮地(プロフ) - あれ…この話前niconicoで見たことある…初めのプロローグ。 (2014年10月13日 21時) (レス) id: 310942e7e1 (このIDを非表示/違反報告)
ののん*(プロフ) - とてもおもしろいです!心読み少女の夏休みも、更新楽しみにしてますね! (2014年4月23日 16時) (レス) id: 671cb3fac6 (このIDを非表示/違反報告)
びんこ - このお話が好きです! 頑張ってください (2014年4月19日 21時) (レス) id: a7e9759f2a (このIDを非表示/違反報告)
闇竜(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい! (2014年1月30日 18時) (レス) id: dccfe97d53 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネズミ@まるてと。嫁(プロフ) - わぁ~新作ですね(*´∀`)!!!!楽しみにしてますヾ(〃'v'〃)ノ (2013年7月3日 21時) (レス) id: 1d5613e612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゲームを作りたい月影 | 作成日時:2013年7月3日 19時