探偵社の女の子が烏野にやってきました！【ＨＱ】【文スト】

合宿 ページ26

「…室山さん？」


声をかけてきたのは影山君だった。




『あれ…？試合、終わった？』


影山「はい、１回戦目が」




もう終わったんだ…。


影山君は汗だくで、タオルとドリンクを持っていた。


っ、仁花ちゃんと清水さんがやってたのに、私サボっちゃった…




『っ、ごめん、サボっちゃって』


影山「室山さん、大丈夫ですか？顔色悪いし、なんか震えてる…」


『あ…』




まだ震えは止まっていなかった。




影山「立てますか」


そうやって手をのばしてきた影山君。




『ごめん…ありがと…』


私は震えながらゆっくり手をあげる。


少し時間がかかったが、私は影山君の手の上に自分の手を置いた。


影山君はやさしく握ってくれたが、私はまだ足に力が入らず立ち上がれなかった。





影山「ちょっと失礼します」


『！？』





影山君は私の体を持ち上げた。

こ、これって、少女漫画でいう「お姫様だっこ」してもらう系の…！？///←





『…』



影山「なるべく早く運びますね」




影山君、気遣いはとてもありがたい。感謝している。

けど、けど………っ！！





影山「痛いところないですか？」





抱っこはね…←

いくら小さくても高１だからさ、うん←




体育館の入り口が近くなったところで、私は影山君に声をかけた。

『影山君ありがとう、もう降ろしていいよ』


影山「どうせだったら入り口まで…」


『いやほんとに大丈夫！影山君に悪いし！』


影山「そ、そうですか？」





みんなに見られたら恥ずかしいもんねこれ！！///

抱っこだよ！？ネタにされるよ！←



影山君はゆっくりおろしてくれた。




『ありがとう影山君。影山君来なかったら私ずっと動けなかったよ…』


影山「俺も気づけて良かったです」


『あと、やっぱり私先輩じゃないし、敬語じゃなくても…』


影山「いえ！室山さんは俺の尊敬する人なので！」





前も同じこと言われたような気がする。

ほんとどこを尊敬しているのやら。




こんな会話をしているうちに、体の震えは収まってちゃんと歩けるようになった。


影山君には本当に感謝だね。




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