【あんスタ】ゆうくん目当てで来たのに瀬名泉がいるとか聞いてない！！【瀬名泉】

ゆうくん推し！ー１５ー ページ17

「はい転校生さん、そこでターン♪」
「俺達の動きを真似してねっ、すてきなダンスが踊れるよ！」
「「空中浮遊！」」
『私で遊ばないで！？』


いきなり攫われて「実力を見せてくれ」なんて言われて･･･何で後輩らしき子達にいじられてるんだろう。


「でも見た感じ、ダンスも歌も“普通”だよね〜。素人でもプロでもない、ごく普通。ほんとにこの人が、朔間先輩の言うような『すごい人』なの？」
『勝手に誘拐してきて躍らせたり歌わせたりしておいて随分な物言いだねぇ･･･！こちとら文句言われるために言う事聞いたんじゃないんだけど･･･！！』
「そんなにカッカしないでって！」


疲れているからか、言い方が少しキツくなる。


ダンスや歌は小さい頃散々やらされてたから、下手ではないだろう。

まぁ、モデルをやめてからほとんどそういうのしてないから衰えちゃったみたいだけど･･･。


『しかもこの服よ！！』
「え、嫌でした？」
『学校の制服のスカートは別にいいよ？でもこういう、派手でフリフリした服なんか私には似合わないから苦手なの』
「え〜、似合ってるよ？」


この双子の言うことはあまり信じられない。


････というか、氷鷹の声がする。まさか探しに来たの？

いや待て！この姿を見られたら死ぬ！恥ずか死ぬ！！！



「女の子は、フリフリヒラヒラが似合っていいね〜？」
『双子くん、この服貰える？』
「手のひら返しが早すぎる！」


ゆうくんが可愛いって言ってくれるなら受け入れよう。

例えそれが水着だろうとブルマだろうとミニスカだろうと、ゆうくんの為ならなんでも着るよ！


「朔間先輩。俺達の転校生に何をさせているんだ、場合によっては許さんぞ」
『氷鷹、違う。そこは「遊木の一ノ瀬に何をさせているんだ」でしょ』
「･･･一ノ瀬は少し黙っててくれ」


呆れたようにため息をつく氷鷹。

いやだって、私はトリスタのものではないし･･･。



ともあれ、朔間先輩が私達を呼んだのにはいくつか理由があるらしい。



そのうちの一つが････


「わんこ、おぬしもちゃんと謝るのだぞ？」


猿轡を噛まされて部屋の隅っこに転がされている大神だった。


やーいやーい、縛られてやんの！

馬鹿め！私を踏むからだ！！


「･･･一ノ瀬、全部口に出てるぞ」
『ｴｯ』



大神の目がかなり怖いことになっていたが、私は知らんぷりをした。

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