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青side
「のぞむ」
桃「…流星」
火を一旦止めて寝室を覗けば、デカい体をちっちゃくして三角座りになってる望が。
「ごめん。揶揄いすぎたよな」
ドラマの主演が決まってから望が嫉妬してるなんて知ってた
少女漫画を原作にしたドラマで胸キュンシーンも毎話たくさんある
役を演じてる俺も台本を読む段階から恥ずかしいし
それをそばで見てる望は余計に嫉妬するやろうな
せやのに、嫉妬してる望が可愛くて揶揄ってもうた
桃「別に。はよご飯食べな、明日も朝早いんやろ」
謝ってもまだ不貞腐れてる望は布団に潜り込んでもうたけど
俺は引き下がらずにベッドサイドに腰掛けて
「目移りなんてありえへんと思ってる」
桃「…なんやねん、急に」
「目移りが怖くて嫉妬したんやないの?」
桃「……」
「俺、お前が思ってる以上に惚れてるから。そう簡単に目移りなんてせぇへんし、望以外に本気になるとか考えられへんから」
隠れきれてない頭を撫でてあげると、少しだけ顔を出してくれた
「機嫌おなった?」
優しく布団をめくって、望の顔にかかってる髪を避ける
長いまつ毛が少し揺れて、潤んだ瞳が俺を捉えるだけで胸がドキドキしてること、望は気づいてるんかな
"俺だけが…"とか思ってたら大間違いなんやけど
望以上に俺の方がいつもドキドキしてんねん
桃「嫉妬、した…」
「うん」
桃「ドラマの内容知った時からずっと嫉妬してた。撮影前から恥ずかしい言うてるし…ずっと嫉妬してる」
「ごめん」
桃「ドラマ始まったらもっと嫉妬しそう…」
「予告もまだ出てないのに?笑」
桃「俺を舐めんな!俺やって流星が思ってる以上に好きやねん!女の子の方がって思うに決まってるやんか!!」
バッと起き上がった望が枕で俺をバシバシ叩いてくる
ほんま、かわええ奴やんな。
不器用なところも可愛くて好きやけど、望は素直な子の方がええと思ってそう。
どちらにしても、望がするならかわええからなんも言わへんけど笑
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作者名:まかろん | 作成日時:2023年10月1日 16時