主演ドラマに嫉妬青×桃 (ページ20)

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第２話ページ20

青side

「お疲れ様でしたー」

マネージャーの車を降りてマンションの中へと入っていく

ここでいつもならエレベーターのボタンを押すんやけど

「望？」

階段のほうにチラッと見えた影

望のような気がして覗きに行けば

「望！」

桃「わぁ…！なんや、流星か。びっくりさせんなや」

「ごめんごめん」

そこにはビニール袋を手にした望の姿が。

ちょうど買い出しに行った帰りだったらしく2人で階段を登る

「いつも階段使ってるん？」

桃「そんなわけないやん。たまたま目の前でエレベーター行ってもうたから諦めて階段にしただけ」

「あー、そういうこと」

体力ない望が毎回階段なわけないか

なんて思いながら自分たちの家へ

"ガチャッ"

こうして2人で一つの扉を開けるなんていつぶりやろうか

俺はドラマ撮影と稽古が重なってるから一緒に帰ることなんてほとんどなくなった

ほんまに久しぶりやな

桃「ご飯作るけどなんか飲む？」

「ううん。ええよ、ありがとう」

ご飯を作ってくれる望の隣に立って他愛もない話を続ける

少ない俺らの時間。大切に過ごしたいから。

「そういえば、2話放送されたやろ？」

桃「うん。見た」

「どうやった？」

桃「急展開でびっくりした。もう両想いになるんやって」

「SNSは稼働した？笑」

桃「…あほ」

最近の望はほんまに素直や

口は全くやけど、めちゃくちゃわかりやすい

今回もきっとたくさん嫉妬して、俺には見せてくれへんSNSを稼働させたんやろうな

「また後で。やろ？」

そう問い掛ければ、小さく頷いて頬を染めてる望

毎話嫉妬してくれてるなんて、俺は幸せ者やな

ちゃんと望が俺に惚れてくれてる

俺にとって安心材料でしかない