【銀魂】先生と呼ばせてください (ページ15)

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先生とかぶき町1 ページ15

江戸の街は既に解放軍によって略奪行為が繰り返されていた。

そして人気のない港にたどり着いた僕達だったが、その時既に大問題が発生していた。

｢ちょっとォォォ！何で目ェ離した隙に先生とはぐれてるんですかァァ！？｣

｢次は離れんじゃねーぞとかかっこつけて言ってたのはどこのどいつアルかァァ！｣

｢うるせェ！Aも仕方ありませんねとか言ってたじゃねーか！とりあえず万事屋戻るぞ！｣

幸か不幸か、万事屋の前は大騒ぎになっていた。

火の手が上がり、どこからか紙がひらひら落ちてきた。表にでかでかと｢依頼書｣と書かれてあるそれを掴んだ。そして天人達に、姉上やお登勢さん達に、みんなに聞こえるように声を張り上げた。

｢承った｣

｢依頼内容は？｣

｢んなもん何だっていいアル｣

｢犬の散歩から地球の平和を護るまで、何でもやるのが万事屋だ｣

奴らは解放軍は解放軍でも末端だったようですぐに逃げていった。そしてかぶき町は姉上達の指揮の元、次の動きに備えて準備を進めていた。

宇宙にいる桂さん達からとてつもなくくだらない内容の連絡が来て、一応解放軍の姿勢を軟化させることに成功したらしかった。方法はとてもここには記せない。

街が一旦落ち着いた頃、僕と神楽ちゃんは先生を探し回っていたが一向に見つからなかった。

もしかしたら先生は既に虚と接触して、戦っているのかもしれないと思うと足を止めている場合ではなかったけれど、どうにもならなかった。

こんな時だってのにジャンプを探して回る銀さんを2人でシメていると、町人に囲まれた。

しかしそれがただの町人でないことはすぐに気付いた。

襲ってきた彼らに、信女さんの助太刀で対抗した。相手は奈落だった。

｢虚の星崩しが始まる｣

虚は奈落を使って解放軍を襲撃し、ついでに僕ら邪魔者を排除するつもりだった。

しかし、解放軍の目的も、天導衆を倒すことではなくなっていた。戦わなければ終われないのであった。

港に、解放軍と奈落の屍が転がっていた。虚にとっては、どちらもただの道具だったのだ。

｢Aが来るなら、ここしかない｣

信女さんがぽつりと呟いた。

炎の中から、黒い着物を身に纏った虚が姿を見せた。銀さんがその姿に感情を高ぶらせ足を動かす前に、虚に飛びかかる影があった。

｢待っていましたよ、虚｣

先生だった。