ツンデレちゃんと天然くん。 (ページ15)

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バンッ！！！！！！

西「もう…限界！！！！！！」

体育祭当日、実行委員が早めに登校して教室に集まったとき、西岡さんはそう言って私の方に歩いてきた。

西「ちょっと来て…？」

その声は、前に呼び出された時よりも弱々しく震えていた。
連れて行かれたのは、隣の空き教室。

5分くらいの沈黙があって、その沈黙を破ったのは、私だった。

A「あの…用があるなら早くしt…」

クスッ

西「やっぱり、そういう所も、何も変わってな
いね…“サキ”。」

A「えっ…⁉」

“サキ”。その呼び方は小学生の時の親友、ただ1人にしか呼ばれた事のないあだ名だった。
西岡さんがその呼び方を知っているって事は…

A「あ、あーちゃん？」

西「久しぶり…サキ。(ニコッ」

西岡さんは、小学六年生の時に転校しちゃった親友。
あーちゃんだった。

そういえば、西岡さんの名前って
“西岡麻喜(にしおかあさき)”。
あーちゃんと同じ名前だった。

麻「やっと…気づいてくれた…サキったらさ、
見た目も大人っぽくなってたし、覚えてて
くれてるか、不安だったんだ…今までも気
付いてもらいたくてイジワルしちゃった…
ごめんね…」

A「あ、あーちゃん！！！！！！」

ギュー

私は、あーちゃんに抱きついた。
あーちゃんは、優しく背中を撫でてくれた。

麻「これからは…仲良くしてもらえるかな？」

A「もちろんだよっ！！！！！！」

私はそう答えると、あーちゃんはあの頃と変わらない、優しい笑顔で笑った。

志「A～？どこー？」

廊下からそんな声が聞こえたから私とあーちゃんは急いで教室に戻った。

志「あ、Aいた…って！！！！！！何
で西岡さんに抱きついてんの⁉」

A「うーんと…コレは…」

私が晴翔、志乃愛、斗真に説明すると、3人はめちゃくちゃ驚いてた。

斗「うーん…何というか…」

志「ドラマ…みたい…」

晴「こんな事…ホントにあるんだね…」

何とかみんなわかってくれたようで、すぐあーちゃんを囲んで話を聞いてた。

志/斗/晴「これからよろしくね♪」

麻「ぅん♪」

よかった…仲良くなれた…
でも、今日はこれからが大事になる。
何てったって、体育祭だから。

谷「ほらー‼整列だぞ！！！！！！」

谷やんの声が聞こえて、私たちは急いで校庭に出た。

さあ、楽しい体育祭の始まりです。