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83輪目 ページ37

監督は話を続ける。
「次にもう一つ連絡事項がある。赤司。」
「はい。」
その言葉に赤司くんが前に出る。

この前の件のことかなと予想するが、その予想は当たっていた。

「虹村は今までよくやってくれた。今日でキャプテンを交代する。虹村に代わって赤司征十郎をキャプテンとする。」

途端にざわめく周囲。
「え…?」
「マジで〜?」

改めて知らされると少し不安を感じるが、虹村さんの話を思い出すとそれも和らぐ。

「3年生も思う所はあるだろうが我が校の理念は知っているな?勝つための決定だ。認めろ。」
その言葉は、その声色はあくまでも厳しい。


帝光バスケ部の唯一にして絶対の理念、それは"勝利"。


私はこの理念が好きではない。"勝利"以外が無価値だとはどうしても考えられないから。


それでも、受け入れなくてはならない。
ーそれが虹村さんの望みでもあり、部の臨みでもあるなら。

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作者名:みぃ太郎 | 作成日時:2023年7月25日 21時

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